つくばエキスプレスの成功から、北総線は学べるか

前回は、北総線を中心に書きましたが、今回はつくばエキスプレスを絡めて書いていきます。
 この二つの路線は、新しく建設された新線なのですが、対照的な運命を歩んでいます。
 筑波エキスプレス登場により、沿線都市の評価も、激変しました。
 守谷市は、東洋経済新報社の「住みよさランキング2008」で1位になりました。2009年は4位ですが...つくばエキスプレスの効果です。
 ちなみに筑波も、2008年では13位になっています。まさに、高速鉄道の効果ですが。
 つくばエキスプレスは、予想を上回るほどの利用者を得ていますが、北総線は、予想を大きく下回っています。
 前回も書きましたが、原因は北総線の値段の高さです。
 北総線は、「運賃が高い→開発が進まない→需要が少ない→赤字→運賃を上げる→開発が進まない」の典型的な悪循環です。
 つくばエキスプレス北総線から学び、値段を低めにしているとの説もあります(JRよりは高いですが...)。たぶん、最初の数年は、赤字覚悟の思い切った値段だと思います。
 「運賃が安い→赤字→でも、開発が進む→需要が増える→収入が増える→黒字化」を狙ったのだと思いますが...
 値段が安いのと圧倒的な速さが幸いしてか、当初から需要が増えました。
 正直、守谷駅から筑波までの速さは驚異的です。平均速度100キロ超えていて、各駅普通料金なのに、特急よりも早いのですから...
 北総線は、つくばエキスプレスに勝るとも劣らない路線です。成田空港のために延長される新線は、最高速度160キロです(筑波は130キロです)。
 スカイライナーの成田空港接続を機に、運賃を下げれば、沿線の「利便性」が一気に増し「住みやすさ」が増し、沿線の評価が大幅に向上します。評価が上がれば、沿線の開発が一気に進むことも、立地的に不可能ではないと思うのですが...