秘密保護法と日本版NSCでどんことができるか、考えてみた。 〜この法律の面白さ

 マスメディアは、自分たちの取材が自由に出来なくなると騒いでいますが・・・大手メディアって、そんな真面目に報道してたっけ?
 調査報道をカネがかかるからと手を抜いて、自分たちで調査せず、政府のリーク待ち状態だったような気がするんだけど…。


 原発の情報が隠されるとかいうけど・・・この法律の本当に面白いのは、そんなところではないと思う。


 だって、この法律には、違法行為を保護の対象にしてはならないと書いてないのだからね。


 つまり、違法行為も秘密に出来てしまう。


 そして、この法律は、特別法なので刑法などよりも上位になる可能性すらある。


 この法律、対象のカテゴリーについては、いろいろ書いてあるけど、それの「措置」の合法性には書いていない。

http://www.cas.go.jp/jp/houan/131025/houan_riyu.pdf
『当該行政機関の所掌事務に係る別表に掲げる事項』となっている。
(30P)

イ 特定有害活動による被害の発生若しくは拡大の防止(以下この号において「特定有害活動の防止」という。)の
ための措置又はこれに関する計画若しくは研究

イ テロリズムによる被害の発生若しくは拡大の防止(以下この号において「テロリズムの防止」という。)のた
めの措置又はこれに関する計画若しくは研究


 措置って何?
 勝手に拡大するのも、可能なのでは・・・と言う気がしてしまう。


 基本、公務員は、法律を守ることになっているけど。
 じゃあ、違法行為をした場合、その人を処罰できるかとなると、別問題。


 証拠がなければ、無罪なのだよ。


情報が秘密にされているため、違法行為を処罰できない状態になることは、容易に想像できる。


 ようするに、いとも簡単に裁判を機能不全出来る。


 裁判所が開示請求できるとか、閲覧できるとも書いていないので、なんともだ。


 現実問題として、海上自衛隊と民間の船の間で事故が起きた場合、秘密で隠されて、事故調査が暗礁に乗り上げられる可能性がある。
 現状、警察が入って調査するんだけど、自衛隊は機密流失を恐れて、物凄く嫌がりますからね。
 この法律が出来ると、自衛隊は堂々と隠せるようになる。そして、自衛隊側に都合の良い情報ばかり出る可能性がある。
 実質、裁判と事故調査は機能不全に陥るでしょうね。


■具体的に何が出来る?

 個人的に興味深いのが、アメリカのNSA(国家安全保障局?)でしょうか?

 国家内国家と言われるほどの秘密組織。
 スパイ組織としては、CIAが有名ですが、それ以上に強力だと噂されています。


 近年で言いますと、ドイツ首相の盗聴とかをやっていた組織ですね。
 あと、Gメールとか、hotmailとかFACEBOOKとかのデータを提供させて、分析していた組織でしょうか。
 あと、エシュロンとか、世界的な盗聴網を持つ組織ですね。


 で、秘密保護法により、何が出来るかと言いますと。
 日本版NSAみたいな組織が出来る可能性が高い


 少なくとも、今回の秘密保護法案が出来ることにより、日本がエシュロンとかNSAのシステムに組み込まれる可能性が出てきました。
 まぁ、既にある程度、組み込まれているみたいですが・・・


 NSAは海外も監視しているので、NSAが日本国民の情報を監視して、それを日本政府に流すことが可能になったわけです。


 それ以外にも、いろいろと出来そうですね。

 国民の監視活動をしても、テロ防止を名目にして、組織や活動そのものを秘密指定できる。


 テロ防止、拡大阻止の名目で、暗殺活動や情報操作、扇動行為など違法活動をやっても、その行為は秘密にされる。


 だって、非合法情報を隠してはならないと条文にはないんですから。


【妄想】
 基本私の妄想なんですけどね。
 でも、通常の法律は、いろいろ悪用できない様に、予防的な条文がついているのですが、この法律にはついていない。
 国会裁判所によるチェック機能とかは、はなから嫌がってついてませんしね。

 
 法律一個では問題なくても、複数の法律が組み合わさることにより、化学反応みたいなことが起こる場合があります。