昔の経済政策と今の惨めな経済政策

【昔の経済政策】
 昔、経済政策を語る場合、どの産業がどのくらい伸びるか数字があった。
(あまり当たらなかったけど。精度はそれなりかな)
 そして、それらを合計して、雇用者はこのくらい、GDPは、これだけ増えるんじゃない?
 みたいな、はったり的だけど、数字を示していた。


 そして、数字の当たり外れはあるけど、それなりに方向性はあった。


【惨めな経済政策】
 どの産業がどのくらい伸びるかは、個別産業政策を見ると判る。


 しかし、それらを合計して、雇用者はこのくらい、GDPは、これだけ増えるんじゃない?
 みたいな、はったり的な数字はない。


「10年後に1人当たり国民総所得(GNI)を現在の水準から150万円以上増やす」
 などの、適当に収入が増えます的な数字はあるけど。


 どの産業がどのくらい伸びるかハッキリしない。


 ここ10年ほどの日本のトップの悪い傾向ですね。
 大枠だけ、ドンと言って中身がない。


 トップがすべて考える必要はないけど、下の人と議論して、中身の細かい点を詰めないといけない。
 その辺をしない。
 会社で言うと、売上と利益目標を言うけど、そこでお終い。
 その道筋は考えていない。部下と話し合って指示しない。
 でも、本人は大戦略家気分。


 外国医師を活動可能にして、GNIは何兆円伸びるの?
 1000億円伸びれば、良いぐらいでしょう。
 1人当たり国民総所得(GNI)を現在の水準から150万円以上増やすということは、GNIを180兆円(1億2000万人とする)増やさないといけない。


 180兆円。とんでもない数字ですね。


 もっとも、1人当たり国民総所得(GNI)は、平成22年で380万円当たり。
 40%増やそうと言う話ですが、実現可能なのか?


【実現可能性】
 年間実質1%の成長。2%のインフレで、名目3%の成長を毎年すれば、一応達成は出来る。
(好景気で実質2%、不景気で0%くらいの想定でしょうか?)
 実質成長は、10%ぐらいというところか。

 ハイパーインフレに襲われれば、あっという間に達成だね。