大学生の貧困化と消費文化の衰退 〜遊べない若者たち

 日本の大学生は貧困化している。
(ある意味アメリカもだけど)


 原因はふたつ。
①親の経済力低下
②授業料の高騰


①親の経済力低下
 デフレ、不景気、地方経済の衰退の結果、親の経済力が低下。
 仕送り額が減っている。


②授業料の高騰
 世の中デフレにもかかわらず、大学の授業料は年々上がり続けている。


http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/kokuritu/005/gijiroku/06052921/005/002.htm

年度国立授業料私立授業料物価指数
1975年36,000182,67757
1980年180,000355,15677.8
1990年339,600615,486 93.9
2004年520,800817,952 97.7?
注意:2004年の物価指数は2003年のもの


 物価上昇率を遥かに上回るペースで金額上昇しているのが判ります。
 1975年の国立なんて、授業料月3000円ですよ。
 80年でも月1万五千円。
 これなら、わずかなアルバイトで授業料を払うことが出来ます。
 今は月4万4000円くらいですね。
 アルバイトを相当しないと難しいでしょうね。
 サークル活動、授業との両立は大変です。


 そのため、自由にできるお金は、80年代後半、90年代前半の半分程度になっている。


 そのため、スキーに行く、車でデートなんて、できる人間は減っていく。
 地方の学生は、都心への就活のために1万円以上使うことも珍しくないため、さらに自由に使えるお金が減る。


 比較的自由時間が多い学生時代に、現代の若者は、生活費のためにアルバイトをしていたりしている。
 昔のように、遊べなくなってきている。


 その結果、今の若い人の遊び方・消費はお金を使わない方にますますシフトする。
 消費文化そのものが変わっているのだ。


 当然、若者向けの供給も減る。
 近頃、若者文化が、いまいち社会的に大きなインパクトがないは、社会全体の少子高齢化だけではなく、貧困と言うのもあるのではないでしょうか。