ANAの山口便がコクピットから異臭(煙)が出たとして、高松空港に緊急着陸をしたそうです。
数日前に、以下のような記事を書いたのですが、
期待も大きいけど、不安もトラブルも事故も多いボーイング787 〜ハインリッヒの法則
再びまた、このような事故が起きるとは。
今回の事故は、墜落につながりかねないかなりの事故なので、ANA,JALともに運行見合わせにするのは当然でしょう。
本当に墜落しないで良かったです。
世の中には、
1件の大きな事故・災害の裏には、
29件の軽微な事故・災害、
そして300件のヒヤリ・ハット(事故には至らなかったもののヒヤリとした、ハッとした事例)があるとのハインリッヒの法則というのがあります。
現在、29件の軽微な事故・災害の段階で、いつ、大きな事故になってもおかしくない状況でした。
(別に29件軽微な事故が起きたわけではありません。約50%の確率で15件以内で起きます)
そのため、ANA,JALともに運行見合わせにしたのは、正しい判断でしょう。
(今回の事故が墜落事故になった場合、結果的に遅すぎると非難されちゃいますが)
【今回の事故の性質の悪さ】
コクピット付近の電気系統にトラブルがあり、ショート、発熱、発火した可能性が高い。
(リチウムイオン電池かは不明)
今時代、コンピュータの塊で、熱でやられてしまう可能性が高いので、燃え移っていないから大丈夫とは言えません。
煙の流れ=熱を持った空気の流れですので、けっこう怖い話ですね。
また、通常保護されていますが、煙や煤は通電性を持つ場合がありますので、それが原因で他の不良個所がショートする場合もあります。
事故の連鎖ですね。
コクピット付近での発火→延焼・熱によるバグ→運行・エンジン・操縦システムの異常・故障→操縦トラブル・不能→墜落
なんて、シナリオも十分考えられます。
国際線なら、もっと危険な状態になっていたかもしれませんね。
【問題を潰せるか】
ボーイング787は現在不自然な程、急速にトラブルが出ています。
しかも、それぞれの関連性があまり見えません。
一つのトラブルから派生したと言うよりも、多種多様な問題を抱えているように見えます。
表面化した問題は潰せるでしょうが、表面化していないのは、水平展開である程度潰せますが、なかなか難しいですね。
まったく証拠はないのですが、冬に関係があるのかもしれません。
そうだとしたら厄介です。
冬は運行見合わせ。春にテスト。夏・秋はトラブルなし。また、冬にトラブルなんてことになりかねませんから。。