プロ野球・横浜ベイスターズの買収を交渉中と発表したDeNA(モバゲー)の株価が大幅に下落した。
妥当な反応でしょう。
ベイスターズを買収することによって、誰にどれだけ知名度が上がるのか、まったく意味がない。
【球団を持つ意味 客層と信用】
オリックスや楽天は、球団を持つことにより、全国的で広範囲の年齢層に対して知名度を上昇させた。
20代〜60代で、オリックスや楽天の名前を知らなかったら、かなり常識がないか、社会への関心がない人と思われだろう。
野球のチームに社名が付くというのは、現状でも、それだけ影響力がある。
そのため、客層を広げたいオリックスや楽天には、野球チームを持つ意義と効果は大きかった。
また、事前に、名前を知っているのと知らないのでは、信頼度が全然違う。
また、ただ単に、CMだけではなく、ニュース、知人、友人、クラスメートの友達からのその名前を聞くわけですから、親しみなど、通常の広告とは違う効果が期待できる。
数百億円使っても、口コミになるとは限らないので、一部の層とは言え、確実に口コミになることが期待できる野球は効果が大きい。
そのため、通販やレンタル・金融業をやっていて、信用が商売に影響するオリックスや楽天にとって、野球チームを持つ意義と効果は大きかった。
また、日ハムと伊東ハムとの認知度の差は歴然だろう。
それに対して、DeNA(モバゲー)は違う。
50代、60代に認知される必要性はないし、信用も必要ない。
野球チームを持つ意義と効果は小さい。
【業界の浮き沈み】
ゲーム業界、IT業界は業界の浮き沈みが激しい。
通常の業界の4〜10倍だ。つまり、10年でも40年。
10年であっという間に、成長することもあれば、10年であっという間に衰退する。
20年球団を持ち続けると言うのは、至難の技であり、すぐさま10年以内に手放すことになるのではないだろうか?
【楽天ほど上手く運営出来るか?】
楽天は、非常に上手く経営しており、親会社からのお金の支援がほとんどない。
故に貧乏球団ですが...
逆に考えると、楽天はほとんどお金をかけずに、数百億円相当の広告をしている訳で、非常にうまいことをやっている。
DeNA(モバゲー)に、それ程の手腕があるのか?
非常に興味深い物です。