ヨーロッパで豊かなところ

 ヨーロッパで豊かなところと言えば、ロンドン・パリなどの大都市があります。
 それに、ノルウェーデンマーク
 それ以外にも、アルプス山脈周辺のスイス・南ドイツ・北イタリアが非常に豊かなところです。

 ノルウェーは石油・特殊造船など豊かですが、このエリアが豊かな理由は、強力な中小企業とそのクラスターです。
 大企業もありますが、基本中小企業です。
 大企業はコスト対策などで海外に容易に行ってしまいますが、このエリアの中小企業は地域で生まれ、地域で頑張っています。
 結局、大企業の工場を誘致しても、条件が変われば出て行くのがオチです。 
 亀山はシャープを誘致し成果を得ましたが、シャープは縮小・出て行こうとしています。
 
グローカル
 もっとも、上記のエリアの企業は、地域で頑張っていますが、販売は世界です。
 スイスは、ドイツ民族・フランス民族・イタリア民族が住んでいて、英語も達者ですから、国内の民族的多様性を上手く利用していると言えます。

【地方は...】
 地方の繁栄は、地元の中小企業しだいです。
 東京・大阪・名古屋が元気になれば、地方・地元も元気になるなんてことはありません。多少は、おこぼれがもらえるかもしれませんが...
 地方の国際化と言うと、東京の人は、無理だと思うかもしれませんが、 北海道や九州は、アジアの各国からの直通便が増えています。
 地方の会社も東京経由ではなく、直通の時代になっています。
 今でこそ、羽田国際化で海外に行くのが楽になりましたが、去年まで地方は韓国経由のほうが安くて、楽という時代でした(一部今もそうですが...)。

【最大のネック・大学】
 大学は、知識を創造し、人材を育成する強力な装置です。そればかりではなく、若者を集め、若者文化を創造する装置です。
 ヨーロッパの上記のエリアには著名な大学があります。
 日本では魅力的な大学が、東京など大都市に集まり過ぎています。
 地域振興のために、福岡大・広島大・東北大・北海道大・金沢大に優先的にお金を出し、規模を拡大し、人と知識を積極的に地方に向かわせることが重要です。
 有名なスタンフォードやMITの学生数は、意外と東北大と変わらなかったりする。そのため人数負けはない。
 その際、留学生を積極的に地方に向かわせることが重要です。地方企業が海外に進出する際は、留学生が足がかりになるケースが多いので、地方の国際化にもプラスです。 
 学生は消費者でもありますので、地方の消費拡大・商業刺激にもプラスです。

 悲しいかな政府は逆のことをやっていますね。
 地方国立大の強化よりも、予算を減らし国立大学の弱体化を図っているようです。