そもそも、スポンサーはなぜ、スポーツチームのスポンサー(金を出す)になるのでしょうか?
メジャースポーツ、メディア露出が多いスポーツの場合は、広告です。
ゴルフクラブなどの場合は、販売促進の広告です。
大企業がスポンサーになる場合の多くは広告です。
大都市の場合も、広告です。
■地方マイナースポーツの場合
では、メディア露出が少ないマイナースポーツなのに、なぜスポンサーになるのでしょうか。
全国メディア露出が少ない、地方興行なのに、なぜスポンサーになるのでしょうか。
なぜ、地方の中小企業が頑張ってスポンサーになるのでしょうか?
最大の目的は、地域貢献ですね。
メディア露出が少ないので、広告効果などはあまり期待しません。
地域の活性化(地域が元気になること)や、地域の人たちが喜ぶことが目的です。
地方の人はイベントに飢えているんです。
目的が全然違うんですね。
そのため、スポンサーを納得させるためには、地域貢献、地域活動が重要になります。
子供たちにスポーツを教えたり、
学校や病院を訪問したり、試合の選手入場の際に子供たちがエスコートしたり、試合前に子供たちが試合したり。
地域のお祭りに出たり。
見ている人たちの意識も違います。
オラが県・街のチームなんですね。
土着性がすごく高い。
一番お客さんが入っているのが、Jリーグも野球もない、秋田や沖縄と言う点がポイントです。
地元のメディアも、他にネタがないし、読者もその情報を求めているので、積極的に取り上げます。
全国メディアの待遇は悪いですが、地元メディアの待遇は結構いいです。
その結果、お客・ファンが増える。
お客・ファンが増えるから、ますます地方メディアが取り上げるの好循環が多少出ます。
そうなってきますと、地元限定ですが広告効果が出て来る。
逆に大都市ほど苦戦しています。
東京などは、大企業は多いのですが、別に地元を盛り上げようなんて意識はありません。
メディアも、わざわざ、そのスポーツで盛り上がらなくても、他のイベントがいくらでもあるので、非常に冷たい。
観客もそうですね。
その結果、大都市なのにお客さんが少なく、地方の方がお客が多いし、財務がしっかりしている逆転現象が起きます。
■Vリーグ
それを考えますと、渡り鳥・巡業スタイルのVリーグって、どうなんでしょうね。
とりあえず、ホームは決めていますが、あまりホームらしくない。
全然地域密着してませんし、「オラが県・街のチーム」なんて考えるファンは少ないでしょう。
地方メディアも付かない。
結局バレー好きしか呼び込めない。
入門の入り口が狭くなります。
当然、チームに対して、地元中小企業がスポンサーに付くなんてことはありません。
地元の協会がありますので、地元の協会にしてスポンサーが付くことはあるでしょうが。
例えば、優勝した場合、どこの商店街が盛り上がるのか?
渡り鳥・巡業スタイルの場合、特にないですよね。
多くの場合、優勝イベントを機に、認知度・地元ファンが増えるのですが、Vリーグでは、それを見込めない。
それでも、Vリーグ的にはあまり関係なかったりする。
なぜなら、Vリーグのスポンサー企業は、土着性のない大企業だから。
地域が盛り上がろうと関係ない。
土着性のない巡業スタイルの興行でも問題ない。
しかし、その場合問題になるのが、メディア露出。
今のVリーグが全国メディア露出が高いかと言うと、そうでもない。
その結果、広告効果が低いので、企業がお金を打ち切って廃部にする。
現状のVリーグでは、大企業スポンサーも地方中小企業スポンサーも喜ばない運営スタイルですね。
結局中途半端なんですよね。
そして、深刻なことにチームの分布が偏っている。
8チーム中、男子で大阪に3チーム、愛知に2チーム。
ホーム&アウェーも難しい。
プロ化したところで、地元スポンサーもファンもない。
試合数も少ないじゃ、収入にならない。
プロ化しないで、アマチュア実業団でいるのが、正解なんだけど、現状の制度では縮小は避けられない。
JBLは、Vリーグよりましですが、BJ程地域密着ではないので、給与は高いですが、ファンや盛り上がりは少ないことになっています。