衰退した商店街を見ますと、街として欠陥だらけのことが多い。
単に駐車場がなく、車でアクセスできないだけではなく...
商店街が車の走る道路に面していて、安心して買い物できない。排気ガスが煙い。
休むためのイスも広場もない。
それに比べれば、ショッピングモールは理想的です。ショッピングモールの中に、車を走らせるバカは居ません。
一時期、商店街振興として、ハレ(祭り、イベント)を強調する傾向にありましたが...
ショッピングモールは、少し舵を変えている。ハレだけではなく、ケ(日常)すらも取り込もうとしている。
【アメリカ】
現在、アメリカでは、従来型のクローズタイプのショッピングモールが苦戦しているそうです。現在の流行は、広場を持ち、日光を取り入れ、周辺環境と強調したオープンタイプのものが流行しています。
コミュニティ機能を取り入れ、それこそ街になろうとしています。
集客ではなく、集人を目指しているようです。
人の集まる場所、人に好かれる場所になろうとしているみたいです。
【日本では】
日本でも、同様です。
ラゾーナ川崎。だいたんな広場を持っています。そこでイベント行い広域で集客する一方。さらに、近隣の客を取りこみ、日常の場所としての顔も持っています。
難波パークス。これも、大胆にオープンスペースと日光を取り入れた施設です。
近年の大型ビルは、街の中の街です。例として、有名な六本木ヒルズは、住商職の複合総合施設です。
単純な物売りの場ではなく、交流の場、文化の発信・創造の場、時間消費の場など複数の要素を考えられて、設計されています。
【錦糸町と亀戸】
錦糸町とサンストリート亀戸は、対象的です。
錦糸町が、大型店とロータリーの昔ながらの構成にたいして、駅から少し離れた「サンストリート亀戸」は中央に広場を置き、人がゆっくりと滞在、会話できるようになっています。お金を使う以前に、集人としての機能を意識しています。
【イノベーション】
イノベーションとは、新結合と言って、新しく物事を組み合わせることですが。
新商業施設は、旧商業施設+まちづくり+αと進化しています。
ショッピング施設に、託児所や子供を遊ばせる場所も、結局はこの流れなんですよね。顧客サービスの一環としか意識していない人が多いですが。