ゲームと品質管理 その② お金

 CPUの製造コストに占める品質管理のコストの比率は、どのくらいでしょうか?
 大昔の486の時代で半分、現在では8割以上という説があります。


 自動車や航空機の開発費も似たようなものです。
 図面を書く設計よりも、テスト費用の方が遥かに多くなっています。航空機なら9割以上でしょうか。


 ソフトウェアも、機能の増加とともに、テストコストが激増しています。
 正確な数値は発表されていませんが、銀行などの場合、8割9割いっていないと、まずいです。


 ゲームはそこまで行っていませんが、比率は上がっています。
 5割超えているところもあるのでは?
 逆に考えますと、的確な管理により、テストコストを削減することが、企業の収益を向上させるために、重要であると考えられます。


■糞ゲーは出さないほうが良い場合がある。


 上記で書いていますが、テストコストはバカになりません。
 そのため、テストに入った段階で、糞ゲーだと判った場合は、出さないという選択が重要になります。
 ゲームを世の中に出すためには、広告費などがかかるためです。
テスト費用+広告費など > 売上 


 の可能性がある場合は、制作費を回収できなくても、止めたほうが会社のためです。また、糞ゲーを出すと会社の信用度(ブランド)を落とし、その後の売上に悪影響を起こします(他社から出すという技もありますが...)。
 会社の信用度(ブランド)は数値ではでないので、数値で出る財務に比べて軽視され、非常に厄介ですね。

PS2
 利益=売上-経費= 売上 -(制作費用+テスト費用+広告費など)
において、利益がプラスなら黒字ですが、世の中にはマイナスの赤字もありま
す。

売上 -(制作費用+テスト費用+広告費など) < -制作費用 
売上 -(テスト費用+広告費など) < 0
売上 < テスト費用+広告費など