コンパクトシティは失敗なのだろうか?

 昔は、コンパクトシティが地域振興で人気の言葉になりましたが。

 今は、コンパクトシティは失敗という意見も多い。

 コンパクトシティ政策は失敗なのだろうか?

 

◼️ そもそもコンパクトシティの成功失敗とは?

 

 人口増加都市において、

①自家用車を中心とした低密度で大きな都市を目指すのか。

②公共交通中心の高密度・中密度のコンパクトな都市を目指すのか。

で、②を選んだ場合は、コンパクトシティ政策と考えられますが・・・

 

 今の日本で行われているのは、

 人口減少都市または地域において、

①で都市を作っちゃったけど、②に作り変えようという話です。

 

 人口増加と減少では、真逆ですし。

  作り変えようでは、スタートからだいぶ話が違います。

  

 富山はかなりの自動車社会ですので、もともとかなり真逆ですね。

 

 コンパクトシティ政策じゃないとは言いませんが、前提が違いますね。

 そもそも、海外のコンパクトシティ政策は、ゆっくり成長するとか、微妙に成長・人口増加を前提にしていることが多いんですよね。

 

◼️  コンパクトシティ政策に人口を増加させるパワーはあるのか?

 流石に、期待しすぎではないだろうか?

 人口減少は、中核産業や少子高齢化の産物であり、流石に周囲から人口を集めるだけのパワーはないような気がします。

 そのため、人口増加・維持を評価基軸にした時点で、難しいとしか言いようがありません。

 対比としては、

「人口減少状態で市街地拡大した場合、どうなったか?」という予想・妄想と比較するのが、限界ではないでしょうか?

 

 富山都市圏の規模(100万人?)は、新潟都市圏や宇都宮都市圏に近いので、それらの都市と比較しても良いかもしれません。

 

◼️ そもそもコンパクトシティの考え方が違う。

 

en.wikipedia.org

英語のwikiを見ると解りやすのですが、公共交通にかなり重点が置かれています。

 

対して、日本のwikiですが・・・公共交通重視というよりも、脱自動車ですね。

ja.wikipedia.org

青森市の場合は、中心市街地に商業施設と住宅を作る話になってしまい、公共交通については、ほとんど政策がありません。

コンパクトシティとしては、かなり変な政策です。

 

◼️ コンパクトシティの代わりはあるのか?

 現状の政策維持ですと、人口減少対応できません。

 という都市は多いです。

 人口減少下での市街地拡大は、流石に厳しいような気がします。

 

 中心市街地が既に死んでいる都市も多いので、中心市街地に集めましょうも無駄になります。

 開き直って、ショッピングモールが街の中心に、バスなど公共交通の中心にするのも手かもしれせません。

 

 都市のダウンサイジングですが、なかなか良い前例がありません。

 旧東ドイツあたりが例になりそうなのですが、東側の街は公共交通中心のコンパクトシティなので、全体が違います。 

 アメリカでは、全然成功していないですね。