【南沙諸島問題】
現状のままでは、南沙諸島問題は中国の大失敗で終わる可能性が高い。
南沙諸島の領土問題において、中国がベトナム・フィリピンとこれ以上の衝突を繰り返した場合、
ベトナム・フィリピンとアメリカが軍事同盟を結び、基地が出来る可能性が高い。
特に、ベトナムに米軍基地が出来た場合、朝鮮半島以上の悪夢、朝鮮戦争の努力を無にするほどのインパクトを与える可能性が高い。
そのため、外交的な敗北をしないために、本来はこれ以上、南沙諸島問題を悪化させてはいけないんだけど、
軍軍事的な側面しか考えず、強硬姿勢を続けるだろう。
結果、南沙諸島の実効支配と言う点では勝利しても、安全保障という点では大敗北で終わると思われる。
【ウクライナ問題】
一部のイデオロギーの人たちを大喜びさせえるだけで、国民レベルでは、ほぼ誰得状態になる可能性が高い。
2004年、オレンジ革命が起きましたが・・・・それ以前のウクライナが、そんな酷い独裁国家かだったかというと、微妙。
不正・汚職が問題だっただけど。
オレンジ革命以降、ウクライナの政情は不安定化。しかも、不正・汚職が減った訳じゃない。
勝った方が利権を得て、不正・汚職をするだけ。
しかも、ロシアから購入した天然ガスの代金を踏み倒す、転売禁止なのに転売するなど、やりたい放題。
オレンジ革命より少し前に起きたグルジアの革命では、
民族主義者が暴走、オセチア人の人権を無視しまくって、ソチ五輪前にロシアの軍事介入を呼び込む始末。
旧ソ連のラトビアでは、約27%がロシア系住民にも関わらずロシア系住民無国籍者と言うことで、選挙権が与えられていない。
でも、ラトビアは西側民主主義国ということになっている。
イラクは、独裁が倒され、民主主義国ということになっているけど。
多数派のシーア派により、少数派のスンニ派は弾圧されており、それがISISの台頭を生んでいる面がある。
結局、民主主義とか言っているけど、本質はファシズムであり、
多数派による少数派のリンチが行われていても、民主主義と主張するトンデモ体制だったりする。
アラブの春・ジャスミン革命も、同じ。
民主化と言って、独裁政権を倒しても、その後に出て来るのは、本来の民主主義とは程遠い原理主義政権や民族主義政権。
宗教対立・民族対立は激化して、国民の生活水準は落ちていく。
ウクライナはウクライナ民族主義者が起こし、EU・アメリカが支援した革命なので、ロシア系の人権が非常に軽視される可能性が高い。
当然、そのことはロシアの介入の口実になる。
ロシアサイドは、オレンジ革命・アラブの春・ジャスミン革命などは民主主義国家建設を目的とした革命ではなく、敵対国家の弱体化を狙った革命と考えている。(オレンジ革命はロシアの影響力をそぐための革命)
被害妄想的な分析だけど、結果的に見ると、オレンジ革命・アラブの春・ジャスミン革命後の国で国力が増加した国はほとんどない。
オレンジ革命後ウクライナのGDPは増加したが、結局ロシア経済との連動であり、東部ロシア系の工業地区の発展が大きい。
ロシア系の勢力が増加したために、再び革命を起こした。
現状東部が主戦場になり、インフラが破壊されている。
結局、このエリアの経済とロシアの経済を壊したいのだろう。
仮に、ウクライナ側が勝利しても、結局、出現するのはファシスト政権。
EUはウクライナの民族主義者・ファシストを支援し、将来そんなウクライナをEUに取り込もうとしているのだから、
EU自身の自殺行為とか言いようがない。