大阪維新の会の家庭教育支援条例の良い点と悪い点

 この条例案、一見良さそうなんだけど、他の方々が書かれているように、障害に対する考え方など、最たるものですが奇怪な点も多い。


【良い点】

①子育てを学ぶ場を設けるは良いと思う。

(乳幼児との触れ合い体験学習の推進)
第14条
中学生から大学生までに対して、保育園、幼稚園で乳幼児の生活に触れる体験学習を義務化する。


【悪い点】

①明らかに間違った医学的知識を前提にしている。
第4章 (発達障害、虐待等の予防・防止)
 多くの発達障害は、予防も防止もできない。

 第16条の早期発見、早期支援の重要性は良いと思うが予防は無理。

(保護者、保育関係者等への情報提供、啓発)
第16条
予防、早期発見、早期支援の重要性について、保護者、保育関係者およびこれから親になる人にあらゆる機会を通じて情報提供し、啓発する

②独善的である。
前文で

 「近年急増している児童虐待の背景にはさまざまな要因があるが、テレビや携帯電話を見ながら授乳している「ながら授乳」が8割を占めるなど、親心の喪失と親の保護能力の衰退という根本的問題があると思われる。」

と言っている。
 彼らは、「ながら授乳」を親心の喪失と親の保護能力の衰退の例としているけど・・・
 彼らの主張では「ながら授乳」を8割の人がしているんだよね。
 つまり、8割の人が「親心の喪失と親の保護能力の衰退」していると言うのだろうか?


 ほとんどの人は、苦労しているし悩んでいるけど、愛情もある。
 若い人、バカにしすぎではないだろうか?


③学ぶ場を設けるのが良いが、利権の匂いがプンプンする。


 もし仮に、本当に伝統的な手法であれば、子育ての先輩である年配者や経験者から、いろいろとアドバイスを聞けばいいのだ。
 つまり場と機会を設けるだけで良い。
 その中から自分が良いと思うのを採用すれば良い。
 
 しかし、それでは旨みがない。

(民間有資格者の育成に対する支援)
第21条
親としての学び、親になるための学びを支援、指導する「親学アドバイザー」など、民間有資格者等の育成を支援する

 民間有資格者等の育成という言葉がポイントだ。
 もともと、この条例の案の関係者に、教育ビジネスをやっている人が居るんだよね。
 つまり、その人の関与した講義を受けた人間が、「親学アドバイザー」になるのだ。 
 維新の会の関係者及びイデオロギーの近い者以外は、その資格ビジネスには関与できない。

 典型的な役所を使った教育・ライセンスビジネスだ。

 そして、そのライセンスの内容は、おそらく医学的に間違ったか価値観で構成されたものだろう。


 潰されて、良かったと思うけど・・・・
 維新の会の内部では通ったわけで、維新の会の内部の価値観というか、利権意識に呆れてしまう。