GDPのデータを見る上での注意 〜日本経済は成長しているのか?

 GDPは何を積み上げた数値かと言いますと...粗利というか付加価値といいますかそんな感じです。
 Value Add で察してください。


 GDPのデータを見る上で少し、注意が必要になります。


①不動産の扱い


 この不動産の扱いが微妙です。
 例えば...借家の場合。サービス業にカウントされます。
 では自宅はどうなるのでしょうか?
 自宅の場合、他社からサービスを受けているわけではありません。


 では、どういう扱いになるのでしょうか?
 実は、ものによって違うんです。


 世の中には、自宅を借りていると仮定して、GDPに入れている場合が多いです。
 そして非常に厄介なことに、毎年増加します。
 そのため、GDPが一言増加していますと言っても、不動産のこの部分だけが、妙に増加している場合があります。


 そのため、GDPが成長しているか、成長していないかの場合。
 この扱いが、非常に重要です。


 もっとも、政府も経済の評論家も、不動産を含めて議論している場合が多いです。
 ちゃんと抜いている判っている人は意外と少ないです。


②所属会社で異なる。

 アメリカと言えば...ソフトウェ産業が強いですが...
 ソフトウェアを作成することは、製造業(第2次産業)でしょうか?


 場合によって異なります。


 例えば...トヨタが自動車ソフトを自社で開発した場合、製造業(第2次産業)に分類されますが...
 ソフトウェア開発会社に外注した場合、第3次産業・情報サービス産業になる場合があります。


 日本の場合、最大のソフトウェア開発会社?であるNEC富士通は、コンピュータメーカーなので、製造業(第2次産業)に分類されます(違うかな?)
 アメリカは、GOOGLEとか、マイクロソフトなどは、ソフトウェア会社なので、第3次産業・情報サービス産業になる場合があります。


 また、アウトソーシングの場合も、振り分けられる分類が、大きく異なります。


 例えば...トヨタが自社のコンピュータシステムを自社で管理した場合、製造業(第2次産業)に分類されますが...
 外注した場合、第3次産業・情報サービス産業になる場合があります。


 例えば...トヨタが給与計算を自社でした場合、製造業(第2次産業)に分類されますが...
 外注した場合、第3次産業・情報サービス産業になる場合があります。


 例えば...トヨタが生産設備を自社で保有した場合、製造業(第2次産業)に分類されますが...
 リース・レンタルした場合、第3次産業・情報サービス産業になる場合があります。


 アメリカの製造業のGDP比が日本より小さいのは、脱製造業しているのも理由の一つですが、僅かですが、アウトソースも原因です。