日本国内のクラウド・プロバイダーは、アメリカ勢に勝てるのか?

 本日は、こちらの記事に触発されて。
 こちらの記事以前に、夏ごろ、知り合いと話したことがある(クラウドの話というよりも、街づくりについての話だったのですが)。
 話の内容は、都心部でデータセンターが増えている話。ただでさえ、ヒートアイランドである東京に、電力を大量に消費するデータセンターを、設置することに関する愚痴である。
 さらに、関東大地震もあるし、何よりも地代が高い東京に、建築費がかかる高層ビルを建てて、データセンターを作るなんて、どうかしているという愚痴。
 北海道に立てれば、地価も安いし、涼しいし、地元の雇用にもつながって良いことだらけなのにな〜。
 そんな愚痴から始まって、価格の話へ。
 日本のクラウドは、価格競争力はないとのこと。
 海外では、LAのど真ん中に、高層ビルを建てて、データセンターを作るなんて、金のかかることはなしない。
 建築費を浮かせるために、コンテナ中に機械を置き、それを積み重ね、プレハブのようにしている。設置場所は涼しくて地価がアメリカ北部の田舎に作る。日本とは逆。規模だけではなく、アメリカは安くするための仕組みをちゃんとしている。
【なぜ都心に作るの?】
 安心感のためらしい。東京に作れば、トラブルがあった時に、すぐに行ける。
 う〜ん、日本らしいな。まぁ、レンタルだとハードウェアを弄ったり、設定やOSを弄ったりできないんだから、遠隔も、その場に行っても違いはないんだが...まぁ、意思決定者は現場の実態なんて判らないんだから、そういう決定をするし。現場も自分の責任じゃないし、仕事だからいいのだろう。
 アメリカの場合、インターネット時代前から、田舎に情報センターを置くのは当たり前だから、抵抗がないのだろう。
【勝てるのか?】
 価格勝負はできないけど、大手ユーザーが東京にデータサーバをほしがるので、一部ユーザーは取れると思う。
 あと、個人情報保護法も、追い風だ。管理規定がシビアなので、どこに情報があるかはっきりしないクラウドは利用に抵抗がある。その点、東京のどこどこビルですと言える、日本の方が有利だろう。
 問題はある程度、成熟して、安くてもいいじゃない、東京じゃなくても良いじゃないという認識がユーザーの中で広まると、こけると思う。