「消費者が見えなくなった」と「見捨てられた消費者」

 良く消費者が見えなくなったという経営者が居ます。
 そりゃ、社長室に居ても見えないでしょ。
 この手の問題は、大衆消費社会に突入した19世紀後半のアメリカで発生しました。従来は、オーダーメイドなど、生産者と消費者の距離は近かったのですが、大衆消費社会の出現により、生産者と消費者の距離は以前よりも遠くなりました。
 消費者が見えなくなったのです。
 学問的に、消費者を見ようとしたものが、マーケティングです(もちろん、他の考え方もあります。一例です)。

 20センチの魚を探している人にとって、5センチの魚は何でしょうか?
 彼らの言う「消費者」とは、無意識に20センチの魚のことを指しているのではないでしょうか?
 消費者が細分化して、5センチの魚しか居ないのに、20センチの魚を探していないと言っているのではないだろうか?
 大物を狙うと見えなくなる。
 小さいものを1個1個拾うと見てくる。
 抽象的な話でしたが、今から20年ほど前。第二次ベビーブーマーが10代後半、20代前半だったころ。若者向きに見てを創った。
 結果、シニア世代にとって買うものが少ない社会になった。そんななか、シニアに絞った巣鴨はブレークした。