大きな政府といっても色々ある 〜かなりアバウトな議論

 本日は、こちらこちらの記事を読みました。
 「税金払うの好きですか?」と聞いたら、ほとんどの人が嫌いと答えるのではないでしょうか?
 「税金は低いほうが良いですか?」と聞いたら、多くの人は低いほうが良いと答えるのではないでしょうか?
 一言、「大きな政府」と言っても、どのくらいの大きさを言うのか?かなり曖昧。
 小さな政府として、イギリスを上げますが、イギリス政府は日本よりも大きい。つまり、イギリス基準で見れば、日本はイギリス以上に小さな政府だ。
 また、「大きな政府」と言っても、昔と今ではだいぶ違う。
 昔だったら、社会主義の色が濃く、企業の国有化、公務員の増加などでしたが、今はさまざまな軸があります。
 今のほうが複雑になった言ってもいいでしょう。
【軸の例】
①規制:強化か緩和か、撤廃か
②経済、市場への介入:する、しない
③国有化:する、しない
社会保障:強化、縮小
⑤教育への補助:強化、縮小
⑥公務員数:増やす、減らす
市場メカニズムの導入:進める、進めない
地方分権:進める、進めない
⑨市民分権:進める、進めない
 今の時代、民間に投げますので、政府の予算が増えたからと言って、公務員が増えるとは限らない(都心の市役所の窓口の多くは派遣になっていることが多い。大変なところは派遣、公務員は奥でダラダラの世界か)。
【軸の例】
 労働に関する規制やセーフティネットに関しても、国々によってかなり異なります。

 スウェーデン社会保障は有名ですが、解雇し易いことなどは、一部にしか伝わっていません。
 日本は、セーフティネットを作成するみたいなことを言っていたのに、セーフティネットを作成する前に、規制だけを緩和した。政策に一貫性がないというか、初めからセーフティネットを構築する気はなかったのだろうけど(新保守主義は少ない規制、小さい社会保障なので)。
【再分配】
 再分配に関しては、当初の話とズレがありすぎたのだろう。
 当初は、「分配比率をかえる」よりも、比率を固定して、「パイを大きくしたほうが良い」という話でしたが、「パイは大きくなったけど、悪いほうに分配比率を変えられて、手取りがパイの増加よりも増えない。または減少」という事実の前に、再分配強化の話が強くなるのは、当然かもしれない。
【着地点は?】
 日本人は、北欧程高い税金を払うのには、大きな抵抗感があるので、私個人としては、カナダあたりが着地点として良いのではないかと思っています。
 
【なぜ、かなりアバウトな議論になるのか】
 マスコミや財界、政治家による政策における議論(官僚は別)が二元論であり、数字のない言葉だけなので、結局極端にならざる得ないでしょう。
 もっとも、国民自体も、「複雑なこと=>理解が難しい=>自分には理解できない=>誤っている、丸投げ」となりがちですので、細かく説明する必要性もないのでしょう。
 下手に説明すると、突っ込まれるし。何も言わずに、俺に任せろの方がWEBでもマスコミでも突っ込まれない。
【まとめ】
 けっきょく、全然めちゃくちゃな文章でした。