マーケティングの失敗:家電の王様は「テレビ」という発想は正しいのか? 〜電化製品の王様は?

 パナソニックソニー、シャープなどの日本の家電メーカーの調子が良くありません。
 円高でやられている点もありますが、マーケティングで負けている点もあります。


 家電の王様は「テレビ」という発想は正しいのでしょうか?
 ある意味、正しくて、間違っています。


【なぜ、日本の家電はテレビに力を入れるのか?】
 テレビを家電の王様、最重要製品と考えているためです。
 なぜ、最重要製品なのでしょうか?

 
 居間にあり、多くの人が長時間接するためです。
 そのため、ブランドを浸透させるに重要だと考えているためです。


 成功例。
 成功例として、シャープのAQUOSが考えられます。
 シャープは日本国内において、AQUOSがヒットしました。
 その結果、ブランドイメージが向上して、携帯や家電などもブランドイメージが上がりました。
 一時期、携帯などはトップになったほどです。


 そう言う点においては、家電の王様は「テレビ」という発想は正しいのでしょう。
 しかし、問題があります。家電の王様は「テレビ」という点です。


【電化製品の王様の王様】
 今の時代、家電という発想で良いのでしょうか。
 今の時代、一番身近な電化製品は何でしょうか?


 携帯電話です。
 携帯電話は家電ではありません。
 しかし、一番身近な電化製品です。


 今の時代、ブランドで戦略で一番重要な製品は携帯・スマホです。
 サムスンやLGは、この点を理解していて、携帯とスマホに一番力を入れていました。
 日本勢は、正直元気がありません。
 海外での存在感は、皆無です。
 90年代後半は海外進出していたのですが、利益が出ないということで撤退してしまいました。
 長期的な戦略のなさでしょう。


 パナソニックは、携帯・スマホの海外展開を辞めるそうです。
 国内生産ではなく、海外で生産すれば、円高なんて関係ないんですから、やはり会社としての経営戦略の問題なのでしょう。


 私の言っていることなんか、既に頭の良い大企業の人は判っています。
 しかし、できない。
 それが大企業病ですね。


ソニー
 ソニーは、携帯可能なトランジスタラジオ・ウォークマンなどにより、家電以外の個人の電化製品市場を切り開き、NO1のメーカーになりました。


 しかし、現在のソニーは、その辺の重要さを忘れてしまっていた感じでしょうか。


 ソニーに憧れていた、アップルやサムスンが携帯・スマホで勝っているのが何とも不思議な感じです。