三日ほど前、高校生クイズを見た。
何で、この人たち、こんなの知っているんだろうと高校生たちの天才ぶりに驚愕する一方で、なんでこんなの間違えるのだろう?と思う点もあった。
開成の人たちは間違いなくある種の天才だと思います。
ただし、それは記憶系に限定されている感じです。
具体的には、計算問題のレベルが異常に低かった。
高校生1年レベルか中学生レベル。
このことは、ネットで指摘されています。
【いかに問題が簡単だったかの説明】
ただし、問題が一瞬しか見えなかったため、一部のものしか判らなかった。
出題表示時間が異常に短かったのは、おそらく簡単であることがばれないようにする細工でしょう。
■問題例1
ダルビッシュがスカイツリー(634m)の最高点まで投げるには初速度が何kmである必要があるか。
これは、スカイツリーの最高点から落下させた場合、地表でどのくらいの速さになるかと同じ問題。
位置エネルギーと運動エネルギーを使っても可能。
実は、公式を当てはめて、簡単に解ける問題。
正直言って、90年代なら、高校一年生の基礎問題、教科書例題レベル。
でも、開成の人は、桁間違いで401キロを、40.1キロと書いてしまった。
しかし、この桁間違いは、いただけない。
なぜなら、体感的・経験的に、40キロ程度の球速で、600メートル飛ばすなんて無理だからだ。
■問題例2
水に浮かべると半分沈む直径100mの球の重さはいくらか。
これは、完全に中学生レベルの問題。いや、球の体積の計算方法を知っている小学生は結構いたりするので・・・つまり、小学生でも解ける問題。
球の体積を計算で出して、水の重さに換算して、2で割ればいい。
極端な話、立方体の場合、100万立方メートルであり、だいたい球体は立方体の体積の半分であるため、約25万トンであることは、なんとなくわかる(πを3で計算した場合。立方体は球体の半分の体積)
■問題例3
マンモスの年代推定
こちらから問題参照。
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n110660
永久凍土の中から発掘されたマンモスが生きていた年代を、次の調査結果を元に推定しなさい。
・このマンモスの体毛に含まれる炭素のうち、放射性炭素14Cの割合は1.320×10-13であった。
・放射性炭素14Cは半減期5730年で14Nにβ崩壊する。
・大気中の二酸化炭素に含まれる炭素のうち、放射性炭素14Cが占める割合は1.200×10-12であり、この割合は時間の経過に関わらず一定であったとする。
・log (1/2) 0.11 = 3.184 ← これは、1/2がログの底という意味だと思う。
・マンモスが死んだのは発見時から何年前かを答えること。
・答えは年単位で有効数字3桁とする。
早い話が、5730年に、3.184を書ければ、答えが出る。
炭素の量が、11%に減少。11%と言えば、だいたい8分の1。つまり、3乗じゃないかと見当がつく。ハッキリ言って、ログの計算は手計算では無理。あら不思議、3に違い数字があるね。
他にも、
宇宙エレベータで静止衛星まで到達する時間、
などあったのですが・・・たぶん似たようなタイプでしょう。
【別に高校生が悪いのではない】
悪いのは製作者だ。
以前、ウルトラクイズだか、高校生クイズは、知力、体力、時の運でしたが・・・
現状は、知力のうちの記憶力勝負。
まぁ、クイズ番組だから、記憶力勝負で良いんだけどね。
問題は、初歩的な計算問題をさも高レベルという演出。
そんなことするなら、初めから出さない方が良い。
書いてみたけど、意外と面白くなかった。反省。
PS
今回の高校生クイズを見ていて、妙な違和感を感じた。
どうにも、全国大会の第1回戦と、準々決勝以降では、日程が違うようなのだ。
この点は、学生へのインタビューとスタジオゲストが異なる点では判る。
土日連続でやれば良いのに、なぜこんなスタイルなのだろうか?
準々決勝の出場者の私生活をクローズアップするなら判るのですが・・・特にそんな感じもない。
何で、こんな方式にしているのだろうか?
判らない。