草食系と言っても、牛のように鈍感ではなく、むしろ敏感であり、傷つきやすい。
別の言い方をするならば、精神的に傷つきやすく、精神的な被害者になり易い。
そして、被害者妄想に駆られ易い。
被害者妄想に駆られた人間は、危険だ。
被害者意識ゆえに、やられたらやり返せ、やられる前にやれ的な思考で、手加減のない非常に攻撃的になったりする。
キーワードは不信。
騙されている。真実は隠ぺいされている。
騙されているという意識は、被害者意識に直結する。
結局これは、陰謀説と容易に結びつき。
大衆は気がついておらず、自分たちのみが真実を知り、目覚めているという優越感と容易に結びつく。
マスコミを信じられない。政府も信じられない。
信じられるのは、自分と仲間だけ。
こう言うと聞こえが良いけど、一歩間違えると、内輪で凝り固まったカルト集団だ。
不信はあれども、創造性はない。
だから、否定はできても、じゃあどうするのか?という点に関しては、作れないので、
それを提供してくれる人に飛びつく。
行きつく先は、反抗と、指導者の盲信しかない。
ネットが発達したので、ロングテールで少数派が集まるのは、以前よりも格段に容易になった。
しかし、ネット社会においては一見オープンのため、内輪で凝り固まったという意識を持つのは難しい。
また、仮に1万人に1人程度が合意する内容であっても、1億人以上いるので、1万人集められる。
この数字は十分大きい。
今の時代なら、オウムよりも遥かに大きいカルト組織を作ることが可能だろう。
利用されてたくない、騙されたくないという気持ちがあるのに、しょせん利用されている駒にすぎない。