都市の発展〜都市は墓場

 「都市は墓場」
 これは、私が作った言葉ではなく、中世の時代、東西問わず言われていた言葉です。 
 一時期の例外はあるものの、基本的に、都市は、農村よりも出生率が低いです。さらに、昔は大変不衛生(ヨーロッパでは糞尿を道に捨てていました)で、伝染病により多くの人々が街で死にました。
 現代では、上記のことはなくなりましたが、都市は、農村よりも出生率が低いという現象は引き続き起きています。
 現状のように、日本で一番出生率が低い、大都市東京への人口、特に若者の一極集中は、出生率の低下に、火に油を注ぐようなものです。
 でも、東京ではなく、名古屋や大阪、福岡、札幌、仙台などの大都市に集まるようにしても、あまり意味がないでしょう。
 現在、衰退が激しい小中規模の都市が元気になって貰わないといけない。
 が、道州制は、プチ東京を作るだけで、出生率という点からは、あまり意味がない。下手な道州制は、県から権限を奪い県の弱体化というオチになりかねない。そうなると、小中規模都市の没落の加速になるかもしれない。
 市町村合併は、中心都市が巨大化しただけで、飲み込まれた市町村は辺境になって、発展したところはほとんどない(東京都ですら、都の関心の多くは23区でして、400万人住んでいる多摩は無視・軽視されがちです)。
 地方分権といっても、本当に市町村に分権されるのか怪しいものです。県が力を持つだけかもしれない。これだど、県庁所在地が栄えるだけ。
 ヨーロッパだと、市民分権と言うレベルにまで行っている。まぁ、その分市民も大変ですが....
 結局、子育てや近所の人間関係を考えると、最終的には集落という単位が重要になるかもしれない。
 都市・地域の発展が行政だけで決まるものではないですが、このくらいまで、分権しないと、農村・小中規模都市は、発展しないのではないだろうか。と思ってしまいます。