福岡空港は自分たちの可能性を生かせるのか? 〜増設計画でも少なすぎるかも

 福岡空港が、現在、混雑状態で大変だそうです。


 新空港を作るか、2本目滑走路の増設するか迷っていたのですが、とりあえず2本目滑走路の増設との方向。
 ただし、建設予定はあるものの、10年後だそうです。


福岡空港発着15万回超 24年過去最高 容量オーバー 滑走路増設課題に(MSN産経ニュース)

 福岡空港の平成24年の航空機の発着回数が過去最高の15万5968回(速報値)に達したことが31日、国土交通省福岡空港事務所への取材で分かった。格安航空会社(LCC)の就航が相次いでいるため。滑走路1本の福岡空港で発着を円滑に処理できるのは年間14万5千回までとされており、その上限を初めて超えた。


 以下に、航空行政(航空会社、市民も)が世界のトレンドに合っていなかったのかの典型例ですね。
 こういうことが、地域の発展の足かせになるのですが、誰もまともに考えない。


 ヨーロッパでも、アジアでも、10年以上前にLCC革命が起きていて、航空機の利用者数、発着数ともに激増しました。
 LCCはA320やB737など小型多頻度便ですので、発着枠をガンガン使うんですね。
 450人を777で1回で運ぶのではなく、150人のA320で3回に分けて運ぶのがLCCのスタイルです。


 また、LCCの特徴として、地方都市への就航があります。


 多頻度と地方都市への就航により、発着枠が激増するんですね。


 日本でもLCC革命が起きれば、発着数が激増する可能性は誰の目にも、明らかだったのですが、現状が横ばい、減少だから、増便対応なんかしなくて良いという態度でした。
 市民にLCCと言っても、難しいこと言われても判らないと思考停止逆切れ、されるのがオチですので。さらに、 九州新幹線が出来るからは、鹿児島便が減るとの思惑がありましたが。
 小型多頻度ではなく、大型機で良いじゃないという態度を取り、世界の傾向を無視したスタンスでした。特に市民が


 役所サイドは、いろいろと建設したかったみたいなんですがね。
 ただ、LCC革命対応と言うよりも、公共工事をしたかった感じでしょうか。


 なぜ、日本だけLCC革命が起きないと思い込んだのか?
 LCCを理解した起業家が居なかった。設備など参入が非常に難しかったなどがありますが、JALやANAを守るために、意図的にLCC革命を阻害した面もあります。LCCの名前にJALやANAはないですが、既存のLCCにはJALやANAの資本が入っています。これによりようやく、国内運行を許可された面があります。、


 結果として、LCCが出来たら、あえなく容量不足へ。
 判っていも、利権関係などで、対処できない現状の日本ですね。
 そして、結果的に地域の発展を阻害する。


福岡空港は、日本の南の玄関になれるか?】
 福岡空港は、空港が街に近いと言うメリットだけではなく日本の南の玄関になる可能性がある空港です。
 どういうことかと言いますと、東北や四国、北陸、山陰の人が飛行機で、福岡空港に来て、東南アジア、中国へ向かうことが十分考えられるわけです。


 羽田や成田は、東北に近すぎて航空便が貧弱なので、乗り継ぎは意外と良くないんです。山陰や四国の人にとっては方向が逆ですし。
 そのため、福岡の立地はとっても良いんです。


 空港の容量が十分あり、航空会社がやる気になれば、充分現実味のある話ですが・・・
(ANAやJALは東京中心なので、まずやりたがりませんが)

 
 容量不足により、今後十年間は無理ですね。
 福岡、九州はチャンスを逸したと言うべきでしょう。
 国も東京以外は、発展させる気はないんでしょうね。


 現状の日本で、キャパシティが十分で立地が良いのが、非常に皮肉なことに、空港が三つある関西なんですね。
 もっとも、国は、つい最近まで、発展しない様に必死に足枷をかけていますが・・・・足かせを外したら急に関空就航が増えましたからね。
 以下に、余計な規制をして足を引っ張るのか。
 地域の発展に資源を投入しないのか、不思議でしょうがありません。