株価は何で決まるのでしょうか?
教科書的には、企業業績や財務状況ですが。
短期的には、もっと単純で、曖昧です。
皆が上がると思うから、上がる。
下がると思うから、下がる。
要するに期待であり、願望で上がり。
失望、不安で下がります。
非常に心理レベルのことですね。
12月26日の段階では、安倍政権は、政策を行っているわけではないのですが、期待という心理レベルでは十分に影響を与えています。
日銀の発言が注目を浴びるのも、心理が株価に大きな影響を与えるためです。
そのため、日銀文学と言われるほど難解な表現になるのですが。
円安傾向ですので、第四・四半期の輸出企業の業績改善が期待できます。
もっとも、円安傾向は、2012年10月あたりから出ていたので、日本国内+海外の影響と考えた方が良いかもしれません。
【実体経済と心理の連動】
実体経済と心理の連動は連動しています。
心理レベルとはいえ、円安傾向になるだろうと思われれば、円安は進みます。そして、輸出関連株は上昇します。
心理レベルとはいえ、成長期待、円安期待で、株価が上がれば、資産が増え、消費が増えます。
資産効果ですね。
昔から、景気の気は、気分の気と言われていますが。
経済に対する心理的影響は無視できないものです。
【経済政策の正しさ】
多くの人は、経済政策が正しいから株価が上がる。
悪いから下がると考えがちですが。
短期的な株価はあまり参考になりません。
よほど変な政策でない限り、短期間で、正しいか、間違っているかはなかなか判りません。
短期間では、心理的要素が余りにも大きく、誤った政策でも、皆が正しいと思えば、株価はあがります。
そして、間違いだと、誰にも判る時には、時間が経過していて、だいたい手遅れだったりします。
病気の治療と同じで、誰が見ても間違ったと思ったときは、もう重症化しているわけです。
【その一方で、心理だけでは決まらない】
その一方で、心理だけでは決まりません。
経済のルール、仕組みからは、経済は逃れられません。
そして、心理が暴走し、心理と経済が乖離した場合は、現実は経済に大きな報復を与えます。
バブルとバブル崩壊ですね。
経済は、心理的なご都合主義を認めません。
合理主義者です。
短期的には、ご都合主義でごまかしきれますが、中長期的にはかならず大きな反動が起きます。
中長期的なな経済的影響は、心理よりも経済基盤の影響の方が大きいようです。
【経済政策】
短期的には、スローガン経済政策は効果はあります。
しかし、中長期的には、スローガン経済政策ではなく、地に足が着いた地道な経済政策が必要です。