理由は沢山あると思います。
経済的に豊か、全国から頭の良い人が集まる、人口が多い。
実際のところ、人口が多く、受験生が増えれば、それだけで、ほぼ全ての学校の偏差値はあがります。
なぜ、人口が多いと偏差値の高い学校が増えるのでしょうか?
なぜ、偏差値の低い学校が、相対的に減るのでしょうか?
ざっくり言いますと、偏差値とは、学校に受かるための最低ラインです。
(厳密には少し違うのですが…モデルを簡単にするため)
別の言い方をしますと、落ちるラインです。
そして、落ちる人が居なければ、偏差値は測定不能ということになります。
以下、ざっくりシンプルなモデルで説明します。
【例1】
受験生が200人いるとします。
A学校、B学校は定員100人とします。
A学校の方が、レベルが高く、レベルの高い人は、レベルの高い学校を目指すとします。
この場合、
A学校の人は、偏差値50、B学校は誰でも入れるので測定不能ということなります。
学校の偏差値は落ちるレベルのラインなので、偏差値60や75の人が、学校Aに入っても、学校の偏差値はあがりません。
【例2】
生徒のレベルの分布は、例1と同じです。
受験生が400人いるとします。
A学校、B学校、C学校、D学校は定員100人とします。
A>B>C>Dの順でレベルが高く、レベルの高い人は、レベルの高い学校を目指すとします。
この場合、A学校は偏差値57くらい、B学校は偏差値50、C学校は43くらい、D学校は誰でも入れるので測定不能ということなります。
生徒のレベルの分布は変わらないのに、偏差値57のA学校が出ました。
そして、B学校は偏差値、57〜50の生徒が集まっていることになります。
【例3】 学区制を導入する。
生徒のレベルの分布は、例1と同じです。
受験生が400人いるとします。
A学校、B学校、C学校、D学校は定員100人とします。
学区制を導入して、1学区と2学区を導入し、そして、1学区200人でAとB学校、2学区200人にCとD学校とします。
生徒のレベルの分布は、1学区と2学区同じです。
この場合、【例1】と同じことが起きます。
1学区: A学校偏差値50、B学校は誰でも入れるので測定不能
2学区: C学校偏差値50、D学校は誰でも入れるので測定不能
偏差値57の学校はなくなります。そして、誰でも入れるので測定不能な学校が1校から2校に増えます。
要するに、レベルの高い学校が減って、低い学校が増えるわけです。
【都会は偏差値が高い】
都会は田舎よりも人口が多いため、当然偏差値が高い学校が多くなるわけです。
【学区制】
非常に雑な話ですが。
移動が制限されている学区制は、【例2】の状況を、無理やり【例1】の状態にしていると考えられます。
つまり、学区制を導入すると偏差値は下がります。
別の見方をしますと、競争、学力向上とは関係なしに、学区を廃止すれば、偏差値はあがります。
地方の場合、移動などで、行ける学校は限られますが。