もう微細化競争にはついて行けない日本の半導体産業 〜工場閉鎖で、地方はどうなる?

 工場の建設に数千億円もかかり、もう微細化競争にはついて行けない日本の半導体産業。
 

 ルネサスは28nm工場の建設を諦めて、台湾のTSMCに生産を委託。
 産業再生機構からお金を借りているエルピーダは国内生産から撤退の雰囲気。
 残りは、東芝のフラッシュでしょうか。


 現在、最先端の微細プロセスを持ち続ける国は、インテルがあるアメリカ、サムスン電子のある韓国。
 大手ファウンドリー、TSMCがある台湾と米GLOBALFOUNDRIES(GF)のシンガポールアメリカ)あたりでしょうか。


 運が良ければ、ドイツのドレスデンが残るかもしれませんが・・・たぶん切られるでしょう。


 今後、お金のかかる工場への投資はせずに、既存工場で利益を出すことができる日本メーカーは一部でしょう。


 パワコンやアナログは微細加工が重要ではないので、まだまだ利益を出せます。
 パワコンの三菱などは、生きていけるでしょう。
 ルネサスは設計開発メーカーとして、生きて行くつもりみたいですね。


 国内のメーカーや工場がなくなるということは、そこの部品や製造装置を納めている会社はどうなるのでしょうか?
 弱体化するか、海外進出するかのどちらかでしょう。


 悲しいかな半導体製造装置メーカー自身も技術に付いて行けなくなっている
 過去、リコーとニコン共に世界と戦ったキャノンは脱落ぎみ。
 
 ASMLなど海外メーカーに技術的でも押されているので、今後いろいろと心配ですね。


 韓国のサムスン、台湾、中国に安さで負けていると思っている日本人が多いけど。
 欧米には性能と品質で負けている。
 どうする日本。

 
【工場閉鎖の地方はどうなる】
 工場があるのは、九州や東北などの地方。
 対して設計所があるのは、東京。
 このまま、半導体製造が衰退すれば、東京はある程度維持できても、地方経済へのダメージは大きい。


 東京の本社は、地方工場を切り捨てても、自分たちが安泰であることを第一にするので、東京を頼りにするのは、無駄だろう。


 地方企業が、国の力を借りて頑張らないと、地方の衰退は止まらない。