カンブリア宮殿:スーパーホテル 〜集中と選択:引き算発想

 引き算を上手くやった会社でしょうか。


 多くの会社は、足し算的な発想でビジネスを構築します。
 より○×、さらに○×、もっと○×という感じです。


 足し算発想は、利便性などは上がるのですが...コストや必要とされる技能(人材の質)も同時に上がって行きます


 さらに、そのコストの増加が、料金の増加になり、お客様を減少させてしまう場合があります。


 過剰のサービスとそのコストは、そのサービスに価値を感じない人にとっては、単に高い価格を押し付けられているだけです。


 肥満になってしまった過剰サービスを削減するのが、引き算発想です。


【引き算発想をやる上でのポイント】


 引き算発想を単純に、引き算で終わらしてしまったら、効果が半減です。


 引き算することにより、生み出される物・チャンスをちゃんと利用できるかどうかが重要です。


 サービスの削減→人員削減→コスト削減→低価格化→回転率上昇


 というシナリオは、良く考えられますが。
 これだけですと、単線です。
 効果を上げるためには、1つのアクションで、二つ以上の効果になることが重要です。
 一石二鳥です。
 ただし、そんなに堅苦しいものではなく、
 オーぺレーションの簡素により、残ったサービスの熟練度が上がり、質が向上することなどでも十分です。


【引き算の組み合わせによるイノベーション


 スーパーホテルも、電話がない、飲み物を置かないという引き算で終えていたら、効果は不十分です。
 鍵を無くすまで、引き算して初めて、朝の精算を無くすことが出来ます。
 そして、ここまでして、初めてフロントの人数を減らせます。

 ここまで引いて、やっと新しいビジネスモデルになりました。


 そもそも、朝の精算という行為が、顧客にとって、どんな価値があるかという点を考えることが重要です。
 お客さまにとっての価値ではなく、店の都合によるコストでしたら、削減しても良いのでは?
 と考えることが重要です。