クローズアップ現代で、「カネボウ化粧品の白斑被害」について報道していましたが・・・
基本的に、国のチェックなんて、あまり信用できない。
信用保障機能はない。
理由は簡単、企業以上に、お金や時間をかけられるわけがないから。
結局、企業の話を聞いて、データを見て判断しているだけみたいだし。
ある意味、ソフトウェア・システム納入の監査以下かもしれない。
ソフトウェア・システム納入の監査だって、ソフトウェア制作会社よりも、テストにお金をかけられるわけではない。
結局は、企業に頑張って品質管理してもらうしかないのですが・・・・
第三者機関は、商品の品質管理そのものよりも、
品質管理体制とその人材、会社内での権限、機能しているかなどをチェックした方が現実的だ。
【肝心のカネボウの体制は?】
今回問題になるのは、カネボウの製品出荷前と製品出荷後の品質保証体制。
なぜ、製品出荷前に見つけられなかったのか。
なぜ、製品出荷後、クレームが来たにも関わらず、速やかに製品出荷停止に出来なかったのか。
wikiのロドデノールによりますと、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%89%E3%83%87%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%AB
2008年1月、「メラニン生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ効果を有する」[2]新規医薬部外品有効成分として厚生労働省の認可を取得[3]。 カネボウ化粧品は開発の過程で成人女性約330人を対象に試験などを実施、安全性を確認した[4]。
330人とのことですので・・・まぁ、検査を突き抜けるでしょうね。
化粧品は、何十万人、何百万人に利用されるわけですから、千人に1人でも、何百人、何千人になります。
330人試した程度は、安全ですとは言い切れない。
カネボウ化粧品の社員は、それこそ数千人存在する訳で、
販売員の人たちとその家族は、それなりに使っていたはずだけど・・・
販売員とその家族の中でトラブルは起きていなかったのだろうか?
紫外線と組み合わせると良くないと言う話ですが、販売員は日焼けを避けていた可能性がありますが・・・
と思っていたら、やっぱり社員にも出ていた。
またこの発表とは別に、社員247人に症状がみられたことも明らかになった[17]。
まさに、現場は判っていたの世界ですね。
発生の比率は、50人〜100人に1人と言う感じでしょうか。
かなり高いですね。
社内でも話題になっていたのでは?
たぶん、どこかの部署か人が握りつぶしていたのでしょうが。
製品出荷前だと、品質保証部がそれなりにチェックするでしょうが・・・
製品出荷後になると、品質保証部が製品開発部と共犯状態になり、品質保障の機能が麻痺する。
なぜかというと、品質保証本部は良品としてOKしたわけで、それが間違っていたことになるため。
お前ら、何やっているの役立たずとなる。
最後に、あてになるのは、お客様センターやサポートセンターしかない。
ところが、この部署は、窓際部署になっている企業が多く、あまり重視されていないと言うか・・・
人材の質が・・・・な企業も多い。
そもそも外部に出しているところもあるし。
また、精神がタフな人部署になっている部署でもあり、大企業ですら、品質管理に上手く活用できていない。
個人的には、品質保証部や開発部は、自分たちの限界を認識して、サポートセンターからの情報を分析するべきだと思うのですが・・・・
アメリカで起きたトヨタのブレーキ問題ですら、社会問題化する前に、クレームが増加していたので、クレームを分析すれば、判ったはずだけど放置されていた。
トヨタですら、これなんだから、他の会社なら・・・・駄目でしょうね。
【確率や比率を目安にする】
カネボウは、当初、化粧品が原因ではなく「アレルギー」など患者側の病気と判断したようです。
何を持って、そう判断したかは不明ですが・・・自社のチェックにそれなりの自信があったのでしょうか?
330人程度のチェックで自身を持っているようでしたら、それは過信です。
トヨタの場合ですが、ブレーキに関する苦情が増えて、クレーム内容に対するブレーキの比率が増えました。
カネボウにとって、今回が初の化粧品ではないのですから。
過去のデータと比較して、クレームの傾向分析や件数予測は出来たはずです。
問題がなくても、「問題ある」と言う苦情があるはずですが、
問題がある場合、「問題ある」と言う苦情は、それに比べて増えるはずです。
そのため、ちゃんと分析していれば、判るはずなのですが・・・