劇場版『藁の盾』感想:ネタバレレビュー

 藁の盾を見ました。
 YAHOOの評価は普通ですが、個人的にはかなり面白かった。


 昔ハリウッドで、「SWAT」という映画で、犯罪王が俺を助けてくれれば1億ドル払うぜって言うのがあったけど、私的には、こっちの設定の方が俄然いい。
 犯罪者殺してくれたら、10億円払うぜですから。
 基本的には10億円よりも100億円のほうが良いなと思ったけど。


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あらすじ: 少女が惨殺される事件が起き、殺人事件の懲役を終えたばかりの清丸(藤原竜也)が指名手配される。清丸を殺せば10億円の謝礼を支払うという新聞広告が出され、身の危険を感じた清丸は福岡県警に自ら出頭。清丸の命が狙われるという状況下、警視庁警備部のSP銘苅(大沢たかお)と白岩(松嶋菜々子)は凶悪犯を移送することになる。 <<


 清丸(藤原達也)のクズっぷりが良かったですね。 自分の人権は守れと言うのに、他人の人権なんて気にしないクズです。
 空気を読んで演技もしない。
 たいていの日本映画ですと、途中で改心したりするのですが、最後までクズです。
 藤原さんなんで、パッと見クズに見えない。でも、言動とか、行動とかがクズなんです。そこが良い。


 清丸を殺せば10億円の謝礼ということですが、条件がありまして、①有罪になること、または②国の命令で殺すこととあります。
 まぁ、警察が任務で殺してもOKな訳です。


 一般市民、警察官すらも、清丸を殺しかねない。
 そして、SPすらも、清丸のクズっぷりに命をかけて守る意義を感じられず、騒動を沈静化せるために、殺しかねない状態へ。
 なかなかのサスペンス状態へ。


 SPの大沢たかおさん。奥さんが飲酒運転事故の再犯者に殺されていて、犯罪者を強く憎んでいる人なんですね。
 でも、奥さんに「人を守って」と言われているので、必死に清丸を守るのですが・・・


PS
 作中で出て来るオレンジの新幹線って、台湾の新幹線なんですね。日本にしては、ずいぶん協力しているなと思ったのですが・・・・台湾ですか。










【ネタバレ】
 マスコミ。警察幹部も大金持ちに買収されているんですね。
 そのため、新聞広告も平気で流れるし、警察も信用できない。


 実際、警察官に襲われるし。100人いれば、魔がさす人間は一人くらいいるわけです。
 そのため、警察官が多ければ多いほど危ない。


 なんだかんだで、期待通り、護送メンバーほとんど全滅します。
 一人はヤクザさんに殺されて、
 一人は清丸を出せと少女を人質に取った人を射殺。そのまま事情聴取へ。
 そして、松嶋菜々子は最後の方で、清丸に殺されてしまいます。
 動機は、オバサン臭いから。
 さすがロリコン犯。
 

 いや〜、清丸クズっぷりが良いですね。
 最後の方、大沢たかおさんと松嶋菜々子さん二人の護送になるのですが、清丸逃げます。
 そのまま、逃げるのかと思ったら、また女の子を襲おうとします。
 どうせ死刑になるなら、やってやる〜という感じの人間です。
 最後死刑を宣告されて、反省するのですが、反省内容が全然別のこと。
 どうせ死刑になるなら、もっと殺しておけばよかったと・・・・

 
 大沢たかおさん。オープニングで奥さんと会話しているんですね。奥さん死んでいるのに。
 終盤、松嶋菜々子をオバサン臭いと殺すので、当然、大沢たかおさんが切れて殺そうとします。
 その時、清丸が、奥さんに「人を守って」って言われなかったのか、みたいのことを言いますが・・・そのセリフは実際に、奥さんが喋った言葉ではなく、主人公が意識しての妄想?、自作しての物語なんですね。
 そうやって、自分で自分を励ましていた。
 どうにか制御していたと言う感じなのでしょう。
 主人公さんも内心では、清丸を殺したくてしょうがなかったんですね。