社会人・大学人ホームランバッターの減少、大学の育成方針に問題がるのか? 〜阪神の貧打の原因?

【ホームラン打者の減少】
 2011年、統一球が導入されて、打率とホームランが激減しましたが・・・
 それ以前にも、気のせいか、ホームランバッターが減少して、投高打低状態になっていたような気がする。

 
 現在の若い長距離打者と言いますと、個人的には以下の人たち。


 西武、中村、中島。日ハム、中田。ホークス、松田。
 巨人、坂本、長野、村田。広島、堂林。ヤクルト、畠山。


 この中で、社会人・大学出身は、松田(大)、長野(社)ぐらいでしょうか。
 あとは、高卒の長距離打者です。


 今の時代、非高卒打者の方が高卒打者より多いか、同じくらいなので、非高卒打者は長距離打者になりにくい時代なのかもしれません。
 別の見方をしますと、チーム戦力を考えた場合、高卒長距離打者がいないとチームの長打力が上がらないのかもしれません。



阪神の貧打】
 近年の長距離打者=高卒という感じなのが、だいたい判ると思います。
 では、阪神は、高卒の長距離者を育てているのでしょうか?
(ちなみ、中日には平田良介選手、横浜には筒香嘉智選手が居ます)


 近頃の阪神の高卒ルーキー。


2004年、高橋勇丞(引退)、大橋雅法(引退)
2005年、前田大和
2006年、野原将志橋本良平
2007年、森田一成高濱卓也(ロッテ)
2008年、藤井宏政
2009年、原口文仁


 とっては、いますが、大成しているとは言えないですね。
 阪神は数年前まで、高齢化していましたが、長距離打者に恵まれていました。その結果、育成に手間がかかる長距離打者の育成が後手に回ったと言って良いでしょう。


 2004年の選手が既に引退というのが痛いところです。


 後半、消化試合になり若手を使い始めましたが、試合数が足りなかったような気がします。
野原将志」「森田一成」選手辺りが、長距離打者として、坂本選手や堂林選手並みに伸びれば面白いですが・・・


 何より困った状態なのが、外野手の長距離打者が居ない。取っていた選手の多くが内野手・捕手ですね。
 なぜ、ここまで内野手ばかりなのか、ドラフトに疑問を感じます。
 2010年代も高校生外野手を取っていないので、生え抜きの長距離砲外野手は、当分の間でない可能性が高いですね。
 2013年のドラフトでとって4年後に出るとして、2017年ですね。


【大学・社会人打者の長距離打者衰退】
 なぜ、大学・社会人の長距離打者は衰退したのでしょうか?


 長嶋さん、小久保さんは大学出身ですし、松中選手、門田さん、落合さん、小笠原選手は社会人出身。
 昔は、大学社会人出身の長距離打者が結構いた感じなのですが、現代はめっきり減った感じです。


 大学進学率の上昇と社会人野球の衰退により、高校生→社会人ルートはだいぶ細くなりました。
 社会人野球も、高校生→大学→社会人というルートが主流ですね。
 高校生→大学ルートが増えたのですが、大学出身の長距離打者が増えていない。
 投手のレベルは高いので、人材の問題ではないと思うのですが・・・・

 
 大学出身の長距離打者が減った原因は、諸説あります。
 僕自身なるほどなと思ったのが、ナンバーの記事。
「左打者が多すぎる。〜勝利至上主義の弊害〜」
 http://number.bunshun.jp/articles/-/13586


 大学野球における「右投左打」の「作られた左打者」激増。
 私が、上げた長距離打者は、全員右打者なのが、なんとも特徴的です。
 (ちなみに、松中選手は、左投左打です。阿部選手は「右投左打」なのに大したものです)
 「作られた左打者」は、力を上手くバットに伝えられず長打の減少、長距離打者の減少ということになっているのでしょう。


 統一球が導入されたことにより、「右投左打」の「作られた左打者」のホームランが激減したのとは無関係ではないでしょう。
 統一球導入前は、左打者全盛で、右の強打不足になりましたが、導入されたことにより、残ったのは右打者が大半というのは皮肉な話です。


 大学野球には、ぜひ右の強打者の育成に努力してほしいものです。