シャープのIGZOは救世主になるのか? 〜本当の実力は

 「IGZOは消費電力を従来の10分の1程度まで抑えることができ、画質も高い」という話を新聞やネットで読むのですが・・・
 正直、どこの消費電力を10分の1程度に抑えるのだろうか?
 液晶パネルは、バックライトの電力消費が大きいため、液晶部分の電力消費を10分の1にしたとしても、トータルでの電力消費が10分の1になるわけではありません。


 具体的な数値が判らない。
 シャープのHPを見ても、こんな感じ「http://www.sharp.co.jp/corporate/report/igzo/index.html」。
 シャープらしく良く判らないですね。


 具体的な数値を探しているとこちらが引っかかった。ネットってありがたいね。
http://gigazine.net/news/20121011-aquos-phone-zeta-sh-02e-docomo-2012-winter/


 IGZOは、低消費電力以外にも、透過率があがるため、①バックライトを同じにした場合の明るさなどをアピールするため、複数のパターンを展示しています。


 確かに、消費電力は減少しているみたいですね。
 液晶単体としては、9.7→2.4なので4分の1でしょうか。
 劇的と言っても、問題ないレベルですね。
(もっとも、単位が判らないですね)

 液晶+バックライトのトータルシステムとしては、どうなんでしょうか?
S-CG Cilicon 9.7+7.37=17.07
IGOZO 2.4+7.35=9.75
なので、43%くらい電力消費を削減でしょうか。バックライト電力も削減できるそうなので、50%と言った感じでしょうか。


 電力消費を、半減できるとは、凄い話ですね。


スマートフォンの稼働時間はどの程度伸びるのか】 
 CPUやGPU、メモリ、通信に電力を消費しますので、液晶の電力消費が半分になったからと言って、倍に伸びるわけではありません。


 どのくらい稼働時間が延びるのでしょうか?

①液晶モニタの電力消費が60、その他が40とした場合、
 IGZOならば、30と40になり、100/70で5割近く稼働時間が延びる可能性があります。

②液晶モニタの電力消費が50、その他が50とした場合、
 IGZOならば、25と50になり、100/75で3割以上稼働時間が延びる可能性があります。


 確かに、インパクトは大きいですね。


【シャープは再生するの?】
 正直微妙。
 なぜなら、量産が上手く行っていないみたいですね。価格が高く、大量生産できないのであれば、あまり売れないし、収益に対する影響は少ない。
 アップルは、製品にLG、サムスン、シャープと複数メーカーのディスプレイを使うので、突出した性能の部位品を望みません。
 独占供給になってしまうためです。
 アップルが方針変化するのか、どうなんでしょう。

 ネットでは、アップルに独占供給。→その後、他者と併用、採用されず。みたいなパターンの連発なので。