海外から見たヤクルトの価値、ダノンはなぜ欲しがるのか? 〜思いっきりテレビ化する欧米

 衛星放送を見ていたら、番組の中で「ヤクルト」(乳酸菌飲料)を革新的商品としてべた褒めしていた。


 番組は、海外製でイギリス目線の番組。


 なぜ、彼らは「ヤクルト」(乳酸菌飲料)を革新的商品として考えたのだろうか?


 イギリスで「ヤクルト」が発売されたのは、結構最近の1998年なんだけど。
 早い話が、イギリスには、「ヤクルト」(乳酸菌飲料)みたいなものは、存在しなかった。
 それ以上に、飲食で健康になる・健康を維持するという考えがあまりなかったのだ
 イギリスとは乳製品といえば、チーズ・牛乳であり、ヨーグルトですら戦後普及した新しいものなんですね。


 だから、「ヤクルト」の商品のみならず、コンセプト・考え方が自身が革新的だった。


 そもそも、考え方・商品自身が、つい最近までないんだから、経験・ノウハウもあまりない。
 対して、ヤクルトは経験・ノウハウをたっぷり持っている。
 が、ダノンから見れば活用しきれているとは、見えていない。
 ダノンが、ヤクルトのノウハウを持てばもっと儲かるんじゃないかと考えてもおかしくはない。


 話は、少し変わりますが・・・・レッドブル
 できたのは、1984年と意外と最近です。
 これ、「元気ハツラツオロナミンC」「リポビタンD大正製薬)」など日本の栄養ドリンクのパクリなんです。
 日本では、「元気ハツラツオロナミンC」「リポビタンD大正製薬)」など栄養ドリンク・飲んで元気になるものは、結構昔からありますが・・・・
 ヨーロッパなどにはなかった。

 
 ヨーロッパ人が、ヨーロッパに持っていて、爆発的に売れたのが、レッドブルですね。
 現在、4000億円ぐらいの売り上げになっています。
 いや〜、損したな日本の会社。
(もっとも、レッドブルはプロモーションにお金をかけ、イメージ戦略などで成功した会社なので、進出すれば売れるほど甘くはないかもしれません)


 日本では当たり前の古いコンセプトが、欧米では斬新・新しいコンセプトだったわけです。


【思いっきりテレビ化する欧米】

 この○×を食べて健康。という一昔の「思いっきりテレビ」のような発想は、決して古いものではなく、むしろ欧米でどんどん広がっています。
 統計上は、オーガニック市場の爆発的拡大ですが、単純にヘルシーブーム・オーガニックブームというだけではなく、「食べて健康」「誤った食べ方は不健康」的な発想が広がってきていています。


 海外から見れば、日本は「食べて健康」先進国です。
 統計上の寿命も世界一ですし。
 中華は医食同源ですが、欧米での評価は、「安い」の印象が強いためか、健康的という評価はあまり高くありません。


 つまり、海外から見れば、日本独自の食品産業・文化は宝の山と言えます。


PS
 あとヤクルトおばさんのシステムが面白いですね。あれは、女性の自立を後押しするシステムに見えるみたいです。つまりソーシャルビジネスに見えているみたいですね。