知り合いの知り合いの息子さんが、猫を見ると”マツコ”と言って頭を撫でるらしい。
幼い息子さんに、強烈な影響を与えた土曜ドラマ「三毛猫ホームズの推理」。
この三毛猫ホームズ。あまり原作には忠実ではない。
三毛猫ホームズはたびたびテレビドラマ化される人気作品なのですが・・・
このホームズだけではなく、他のテレビシリーズもあまり原作には忠実ではない。
【土曜ワイド劇場 石立鉄男版】
そもそも、私が初めて三毛猫ホームズを知ったのは、土曜ワイド劇場 石立鉄男版の三毛猫ホームズでした。
このホームズ原作に全然忠実ではなく、猫というコンセプトだけを利用した別物でした。
キャラクターはほぼ別物。シナリオも多くは別物でした。
(明智小五郎の美女シリーズみたいなもんです。つまり微妙にエロチック)
とは言っても、ホームズのヒントの出し方とかは、原作に近い雰囲気化も。
個人的には面白くて好きなんですけどね。
そのため、原作を読んだときに非常にビックリしました。
土曜ワイド劇場 石立鉄男版ですと片山さんとその恋人の雪子さんの掛け合いを中心に話が進むのですが・・・原作には雪子さんなんて言う恋人はいませんし、ドラマでは妹さんの片山晴美と自称その恋人の石津刑事ほとんどできません。ストーリー上関係ほぼ関係ありません。
原作は、片山さん、片山晴美、石津刑事の掛け合いが中心ですので、原作好きから見れば、明らかな原作破壊でしょう。
私の中で一番ビックリしたのは、片山晴美さんの意外に苛酷な設定。一巻のこの設定は・・・・なかったことにしていいですか?
一巻は読まない方が、あとあと楽しめると思います。
【火曜ミステリー劇場 三浦洋一版】
意外と原作に忠実。でもキャストに違和感あり。
片山さん役の三浦洋一さんは、リーゼントが似合う感じなんですよね。私の中では。
片山晴美さん役の小林聡美さん。晴美さんは、私の中では長髪の美人というイメージでしたので・・・
まぁ、でもドラマは楽しめました。
【土曜ドラマ「三毛猫ホームズの推理」 相葉雅紀版】
片山さんの設定は、意外なほどに原作に忠実。二枚目過ぎることぐらいでしょうか?(あと身長ね)
対して、石津刑事。原作とだいぶ違う。素朴でソフトなイメージだったんだけどな。
さらに、問題は、片山 ヒロシ (39) - 藤木直人 とまさかのホームズ、マツコデラックス。
第一印象は・・・・誰、この人たち。
基本的に、推理小説は、犯罪者と被害者が華(?)なので、主人公サイドを増やすと、犯罪サイドがどうしても甘くなる。なので、本来、推理に関係するキャラクターの増加は、出来る限り抑えたいものなのだが・・・・
三毛猫は基本9割以上がメスなのですが・・・マツコさんはメスですか?
(そもそも、この演出が必要かは、あえて触らないで起きましょう)
私は原作を読んでいるのですが・・・若いのか、年配なのか。完全に忘れてしまった。とりあえず、擬人化するなら、高貴な美人だったんだけどな。
まさか、三毛猫ホームズではなく、化け猫ホームズとは・・・・
さてえ、この二人がいろいろとヒントを教えるんですけど・・・・・ホームズが擬人化しているため、結果的に、片山さんが完全にバカに見えてしまう。
原作ですと、猫のホームズがヒントを出すと言えば、出すのですが・・・・所詮猫なので、ここまでダイレクトな感じはしない。
そもそも、原作ですと、猫のホームズが本当に推理しているかは定かではない(読者の解釈しだいでしょうか)。
そのため、ホームズの行為は偶然であり、その偶然から片山が気が付くという、実は名探偵片山さんという解釈ができたのですが・・・今回のテレビでは、その点が崩れているような気がします。
本格推理とは程遠い、ギャグ系のデカワンコが成功したので、おちゃらけ要素を強化したのでしょうか?
三毛猫ホームズ自身はライトですが、現状では滑っているような気がします。
【まとめ】
赤川次郎先生。寛大すぎるでしょう。
あと、ドラマを見て、原作を羊毛とする人は、一巻目は飛ばしましょう。