ロシアの天然ガス戦略と日本とシェールガス革命

 今日の日経を見ると、ロシアが天然ガスの輸出を強化している。みたいなネタが出ていた。

ネットを探すと、
「日本がロシアの天然ガスを頼り、電力不足を補う」
「【東日本大震災】ロシア、天然ガス15万トンを日本に直ぐに支援可能」
なんて、ネタもあった。
原発を不要にするシェールガス革命ロシアがガス供給で日本に手を差し伸べた本当の理由

 原子力がなくなり、火力向け天然ガスの需要が高まる日本にとって、日本向けの輸出はありがたいが...
 ロシアが善人のはずがない。そこにはちゃんとロシア側の都合がある。


シェールガス革命】


 先週BSにて、シェールガス革命の話をしていた。
 アメリカでは、シェールガス田の開発が商業的に成功したため、天然ガス輸入国から、輸出国になろうとしている。
(輸入用の港を、輸出用に改造したわけだから、かなり本格的な転換だ。ガスの液体燃料化GTLと組み合わされば石油依存が減る)
 その結果、中東(カタール)のアメリカ向けの天然ガスが、ヨーロッパやアジア向けに代わっているらしい。
 そのため、ヨーロッパのロシアからの輸入は減った。


 また、シェールガスの生産は、アメリカだけではなく、ヨーロッパでも可能だ。
 じきにポーランドで生産が始まる。

[http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819696E2EBE2939A8DE2EBE2E4E0E2E3E38698E3E2E2E2;at=ALL:title=三井物産ポーランドで新型ガス田探鉱に参画 約50億円投資
]
 そのため、現在多くをロシアに依存しているヨーロッパも、将来は脱ロシアの可能性がある。


 そうなると、ロシアは面白くない。
 商業的に新たな輸出先が必要になる訳で...そこで、出てきたのが、原発後の日本。


 日本は、自然エネルギーの中で一番価格競争力がある風車が普及せず、アンチ風車の人が多い。
 そのため、原子力のカバーは天然ガスが主流になりそうな気がする。


 日本としては、原発で消費が増える上に、インドネシアの成長により、ガスの供給が減る可能性があったので、大変ありがたい。