[その他]最低賃金を下げても、雇用を増やす効果は、かなり低い。と思う。

 簡単に言うと、不景気下で最低賃金を下げても、雇用を増やす効果は弱い。
 数学的・学術的根拠はないが、心理的に見て非常に低いと思う。
 なぜなら、不景気下において、10人ですむところを、11人にはしない。
 コンビニやファーストフードをイメージすると簡単だ、最低賃金が安からといって、不景気下において、10人ですむところを、11人にするだろうか。まずしない(強制的に仕事を分けるワークシェアとは全然違う。ワークシェアは時給は下がりませんが...)。
 これは不景気下で、政策金利を下げても、景気への影響が小さいのと似ています(不景気と好景気では、線が異なるのに似ている)。不景気の場合は、リスクが高まり上乗せされるので、貸出金利はあまり下がらない上に、リスクが怖くて使い道がそもそも少ない。
 増加として考えられるのは、800円が600円になった場合、新規産業が増えるパターンだけど、800円が600円になっることによって採算ベースに乗る新規産業って何でしょうか?そんなの好景気になったら、一発で成り立たなくなる産業でしょう。
 仮に600円とした場合、月200時間働いても、12万円。1人暮らしは、かなり難しい。二人で24万円。地方でも持家でない限り、子育てはムリだろう。まず、継続性発展性のない産業ですな。
 結局、低所得者の生活を支えるために、生活保護に大量に金をつぎ込むのオチではないだろうか。そういう手もなくはないが...結局それって、隠れた補助金で成り立つ産業ということになる。

逆に、最低賃金を上げて、どれくらい失業が増えるか微妙。
最低賃金を800円から1000円に上げたぐらいで、倒産するのは、たぶん他の要因で、円高とか原料高、ライバルの商品などでいとも簡単に倒産するでしょう。単に時間が数ヶ月ずれているだけ。小売の場合は、自分も上がるがライバルも上がるので競争的には関係ない。人減らしが起きるというが...パートの余剰人員なら、どの道減らされるし、余剰人員でなければ、そもそも減らせない。
 そもそも、最低賃金の上昇=物価上昇と考えられるのに、高所得者の賃金上昇=物価上昇と考えられのは異常。コストは配当や高所得者も含めたトータルなので、最低賃金だけを持ち出して、コストの高低・国際競争力・物価上昇を考えるのはかなりナンセンス。マクドナルドやすき屋を見て判るように、価格というのは、単純にコストで決まるのではなく、経営戦略に左右させる。