私は野球もサッカーも好きなんだけど、サッカーだけファンの人に言わせると野球はメディアと癒着していてズルイそうな。
確かに、メディアにおける野球の扱いは、高校野球でもプロ野球でも大きい。
なぜだろうか?
単純に、メディアとの相性が良いのだ。
■昔のアメリカ
アメフトは人気があった。しかし、アメフト専用スタジアムが作られることはなく、野球場のまがりだった。
商業的には野球が先行していた。
なぜだろうか?
①単純に試合数が違うため、ネタの数が違う。
サッカーやアメフトとは試合が数が全然違うのだ。そのため、専門のスタジアムを作っても採算が合う。
新聞メディアにとっては毎日ネタを提供してくれるのだから、日々の売上にも繋がるし、専門の記者を付けても割りが合う。
②紙面やラジオと相性が良い。
サッカーをラジオで聞いた場合、何が行われているか判るだろうか?
正直良く判らない。サッカーの場合、ボールを持っていない人の動きも重要なので、映像じゃないと何が行われているか良く判らないのだ。
対して、野球はなんとなくラジオでも判るのだ。
そして、紙面でもスコアなどを見れば展開・ゲーム内容がなんとなく判る。
テレビの普及する前、プロ野球が成立したのは、この辺りが理由ではないだろうか?
③運命共同体としての運営
野球の場合、リーグは運命共同体だ。そのため、強い弱いの差が大きく開くのは良くない。そのため、ドラフト制度など戦力均衡策がある。MLBならばサラリーキャップと贅沢税。そのため、最下位のチームでも勝率は4割ぐらいだ。今年のパリーグは4割5分を超えている。
当然、リーグ戦は盛り上がる。順位への関心も衰えない。
ファンとしては、応援しがいがあるし、情報も求めるだろう。
当然、メディアとしては売り易い。
アメフトはかなり強力な戦力均衡策があるけど、サッカーはない。
サッカーの場合、2ヶ月勝ち星なしなどという地獄も珍しくない。
また、順位や勝ち負けの予測が難しい。
Jリーグは世界的に見ても珍しいくらい戦力が均衡していて順位予想が困難なリーグですが。野球の場合は、さらに予測が困難で、最下位チームの優勝も稀にあったりします。 JリーグもJ2上がりのチームが優勝したりとかなり独特ですが。
④地域とチームのバランス
昔のプロ野球は関東に偏っていたけど、今はだいぶ分散した。
地元のメディアと連携して、北海道のメディアはファイターズ、九州はホークス中心。
ヤクルトやオリックスは他チームとの重複でメディアの関係が薄いですが・・・
サッカーの場合、一県一チームなら良いけど、大阪や神奈川みたいに複数チームがある場合、どうしてもメディアが分散してしまう。
サッカーの場合、複数チームが存在する大都市だと、存在が逆にぼやけてしまうのだ。