国家戦略特区は、なぜか、三大都市圏の東京、大阪、愛知のみ。
地域的に言うと、日本の中心部のみ。
大都市の方が効果が出やすいと考えているのでしょうが・・・
結局、ただでさえ集中している大都市にますますヒトとカネ、技術が集中するだけでしょう。
大都市の繁栄=日本の繁栄ではない。
じゃあ、福岡・沖縄や北海道も入れれば良くなるのだろうか?
東京や大阪が輝いても、中央が明るくなるだけ。
周辺部はどうしても暗くなる。
福岡や北海道が元気になり明るくなれば、周辺部が明るくなる。
間の地域である中国地方や東北地方も多少は明るくなる。
東京と愛知に挟まれている静岡や、愛知と大阪に挟まれている滋賀が発展したように、挟まれた地域は吸い上げられることもありますが、交流により得る利益も大きい。
【セリーグ的発想からパリーグ的発想】
セリーグは基本、東京、中京、関西などの大都市ですね。
対して、パリーグは、福岡や札幌(北海道)、仙台(東北)など、地方で頑張っています。
昔のパリーグは、物凄く人気がなくて、年間入場者数は合計で500万人程度。
チームがあった場所も、関西と関東だけでした。
しかし、福岡や札幌(北海道)、仙台(東北)に、移転することにより、人気も出ましたし、地方も元気になりました。
現在、合計入場者数は、1000万人前後です。
一見、大都市の方が人口が多い=売上が大きいという発想になりがちですが、地域密着によりファンを獲得したわけです。
野球界全体の観客数は増加したので、地方に埋もれていた潜在的な需要を開拓したともいえます。
大都市に資源を集中した方が、一見、効率が良さそうですが、地方に埋もれている潜在的な能力を開拓すると言う発想もありだと思います。
大変ですが、成功した場合のインパクトは、社会変革と言う点では、こっちの方が遥かに大きい。
現状の発想は、巨人(東京)の人気が上がれば野球は盛り上がる。または、巨人(東京)と阪神(関西)、中日(愛知)の人気が上がれば野球は盛り上がる。という発想です。
巨人、セリーグの人気の低下=プロ野球の衰退という発想です。
そして、お金や選手を巨人・阪神に集中させる。
それって、どうなんだろう。
巨人や阪神には、才能のある若手は集まるけど、機会が与えられることが少なく、若手の伸び悩みがおきました。
現状の阪神が酷いですね。
野球だけじゃなく、現実の社会でも起きているんですよ。
都心部は、人材を集めすぎていて、過剰競争や活躍の場所を与えれていないんです。
一方、地方は人材不足に悩んでいたりします。
特に専門職ですね。そのため、わざわざ都心部よりも高いお金を払って居る場合すらあります。
人材を生かすためにも人材とお金を地方に回すことが重要なんです。
大都市集中は、手堅いですが、しょせんは現状の延長戦です。地方と中央の格差という問題に火に油を注ぐだけです。
昔みたいに、地方の全てを発展・便利にするのは無理、だから地方全部切り捨てではなく、ボトルネック的な一部を改善すれば、それなりに良くなることがあります。
今の時代、セリーグ的発想だけではなく、パリーグ的発想も重要なのではないでしょうか?
【じゃあ、どんな特区を設置するか?】
リゾート特区なんて、大都市よりも沖縄や北海道向きでしょ。
カジノ特区だって、東京よりも沖縄や北海道向きだ。
外国人医師にしろ、医療観光の推進にしろ地理的に海外に近い福岡や沖縄。
海外から人気がある北海道のほうが良い。
現在、キャパシティ不足に落ちいっている福岡空港の国費投入による整備。
千歳空港のさらなる国際化の推進。
関西空港が外資系の国内線参入を認めることにより、国際線を誘致したように、北海道の千歳空港の利用拡大にもこの手法は有益ではないだろうか?
これが認められれば、北米便やヨーロッパ便の就航も夢ではない。
結構できることは多いのに、意図的にやらない。
国家公務員は、なんだかんだ言っても東京(大都市)中心なんだよな。
と思う一方で。
この特区って、ある主、政治的な産物でしょう。
大阪のリゾート・カジノなんて、橋下さんとの取引でしょう。