農業と経営 〜直販やマーケティングする農家はエリートなのだろうか?

 農林水産省の知り合いと、ときより話すのですが・・・・


 TPP関連などで、農業の話をするですが、
 どうにも彼らとは、多くの場合意見が合わらない。


 そもそも、前提があっていないのだ。


【直販やマーケティングする農家】
 私の主張としては、市場を見て作成する作物を変えたり、品質向上や農協やネットを活用しての直販に力を入れるべきだと主張します。
 要するに、お客を見ないとだめだし、販売チャネルを抑えないと価格コントロールができないし、中間業者にマージンを取られるだけという主張です。
 特に、目新しい主張をしているわけではありません。


 対して、そんなことができるのは、一部のエリート農家だけだと主張します。


 私は、農家は自営業者であり、彼らは単純な労働者ではなく経営者であると考えています。
 彼ら自身、マーケティングや経営の知識を身に着けるべきだと考えます。


 自営業でパン屋や床屋をやっている人は、自身が働く人であり、経営者です。
 マーケティングや経営の知識がなくて、廃業になったとしても、多くの人は悪いは本人だと考えるでしょう。
 政府の政策とは考えないはずです。


 農家も同じです。
 やらなかったり、身につけいない人が、廃業になるのは、しょうがないのであって、
 自助をしないそういう人が廃業にならないように、保護しようというのは、無茶に感じます。


 悲しいかな農業関係の役人の人は、悪い意味で全体を見すぎるため、先進的な農家の人よりも頭の中が遅れいます。
 そういう人たちは、一部ということで、例外扱いです。


 本来あるべき姿として、拡大するべきなのですが、全体を見すぎています。


 そもそも、農家の人の多くは、(古い表現ですが)第2次兼業という農業外収入が、農業より多い人たちです。
 土日だけ農家も多いです。そのため、農作物の品質向上に兼業ほど熱心ではりません。
 また、実際問題として困難です。

 専業、第1次兼業、第2次兼業を同じように保護し、かつ、数を維持しようというのは、土台無理な話です。


【農家数の維持】
 農家の従業員数は減っています。この十年で270万人から220万人に、50万人減っています
 そのため、大変だ。保護しないとなります。


 彼らの頭は、農業保護。製造業、お金を稼いで農業に回せです。
 
 実は、製造業も十年で1200万人から1000万人に200万人減っています。
 20年で、1500万人から500万人も減っています。
 建設業は10年で100万人減っています。
 当然、彼らは、管轄外なので、そんなことは知りません。
 無知ではなく、普通の人は知らないでしょう。
 農業の減少は知っているけど、製造業の減少は知りません。そのため、余計、農業を保護しなきゃという意識になるわけです。


【農家の変化の速度】
 農家は変化にして非常にのんびりです。
 農産物を作成するのは、1年かかるので当たり前と言えばあたり前なのですが・・
 果樹園などは、実を取れるようになるまで、数年かかります。

 
 そのため、変化が難しいと言います。


 私の意見としては、変化に時間がかかる以上、
 早めに手を付けないと駄目だという主張です。


【結論?】

 農業には詳しいのですが、小売りとか消費者とか、経営に関しては、あまり関心がありません。
 しかし、農業はビジネスですので、その点が判らないで、農業を支援したとしても、たかが知れています。


 役に立つか微妙ですが、中小企業に中小企業診断士がいるように。
 農協や農業に対しても、中小企業診断士による経営指導を行うべきです。