日本は、31年ぶりの貿易赤字になったらしい。
これを持って、「日本の衰退・日本駄目だ」という人もいますが、貿易黒字云々は、国の豊かさや衰退とあまり関係ない。
そもそも、全世界の国が黒字になると言うことはありえず。黒字の国があるということは、赤字の国があるわけです。
そして、世の中には、貿易黒字でも貧しい国もあれば、貿易赤字でも豊かな国はあるのだ。
貿易黒字でなければいけないというのは、誤った経済観念にすぎない。
そもそも、国の収支は、貿易収支だけではなく、国際収支というものがある。
国際収支とは一定期間における国の対外経済取引(財・サービス・所得の取引、対外資産・負債の増減に関する取引、移転取引)を記録したもの。貿易収支だけではなく投資収支や外貨準備増減なども含まれる。
出典:wiki
日本とアジアの国々(韓国、中国、台湾、フィリピン、タイ)の国際収支の推移(1980〜2011年)の比較して見ましょう
近年の中国の黒字の増加と、日本の長期的かつ大きな黒字が見て判ると思います。
もっとも、大赤字でも、大丈夫というわけではありません。
韓国、台湾、フィリピン、タイを重点的に見て見ますと、韓国やタイがたびたび、赤字になっていることが判ります。
1996年前あたりを見ますと、そのまえあたりから大きく赤字なっています。
そして、アジア通貨危機で大変なことになりました。
やっぱり、黒字じゃなきゃダメなんだと考えるかもしれませんが・・・・そうではなく。
アメリカ、イギリス、フランスなどと比べて見ましょう。
どうでしょうか?
アメリカは大赤字です。基軸通貨国ではないイギリスは慢性的な赤字です。
ようするに、大赤字でなければ、そんなに通貨の信用は落ちず、輸入は続けられるのです。
こういうことを言いますと、「イギリスは世界中に植民地を持ってたから」などと言う人が居ますが、今の時代、旧植民地国がただでイギリスに商品をおくっているようなことはありません。
日本は長い間、不景気不景気。
企業はお金がないと言ってきましたが・・・
こんだけ長い間、海外からお金を稼いでおいて、そのお金はどこに行っているんだろうと疑問に思われないでしょうか?