P&Gの強さの必要性 〜カンブリア宮殿を見て

 P&Gは、世界屈指のグローバル企業。

 wikiにも書いたありますが、MBAケーススタディとしても良く出てきます。
 ブランド戦略、人材育成、どれをとっても、最高水準です。


 なぜ、ハイテク製品ではなく、生活用品産業のブランド戦略、人材育成が、世界最高水準なのか。


 生活用品の産業は、技術による差別化は意外と難しい。
 数年で、製品を真似され、類似品を出され、価格競争になってしまうことが多い。
 そのため、利益を出すためには、アイデアやコンセプトを出し続ける知恵や消費者の信頼を掴み続けるためのブランドが勝負になる。


 そのため、ブランド戦略、人材育成が最高水準じゃないと、生き残るは難しい。


 番組内では、トレーニング時間を仕事にしているの紹介されていましたが、凄いですね。
 日本の製造業では、改善活動を、仕事時間外にさせ。
 労働者の自主活動なので、賃金を払う必要はないと豪語するメンタリティとは大違いです。


 また、ジョンソン&ジョンソンなどと並んで、クレド(わが信条)とその徹底でも有名。


 精神論は嫌いですが、志の高さや公平さは、その企業の創造性に大きな影響があると思う。
 経営者がズルい企業、風通しの悪い企業を、創造性の高い人たちが選ぶ可能性は低いんだから。


【本社の位置】
 面白いことに、日本本社は、神戸にある。
 アメリカ本社も、シンシナティという田舎の大都市。


 日本の大企業は、本社を東京におきたがる。そして、東京に本社を置かないと、国際化できないと思い込んでいる。
 しかし、本当の世界屈指のグローバル企業は、超大都市じゃないと駄目なんてことはない。
 海外は交通でも物流では不便なところが多い、東京の便利さに慣れた企業は、そういうところでは勝負できない。
 結局、そういう企業じゃないと、外国の中小都市や発展途上国の攻略なんて無理なのだろう。