なぜ、買いだめが起きるのか? 〜棚から物がなくなるのは、当たり前の現象

 理由はいろいろありますが...
【油を運んでいるのは?】
 国内の物流の主力は、自動車なのですが...
 トンキロで見ると、船が4割になります。
 軽油の値段は、税金を抜けば水より安いか同じくらい。
 特に油のように、鮮度が関係なく重さの割に価格が安い物は、鉄道・船での比率が上がります。
 今回の地震は、港湾に対するダメージが大きかったので、物流がある程度マヒするのは、考えると当たり前か...
 陸前高田などに燃料を運ぶ場合は、道路もいいけど、港湾の整備も重要ではないだろうか?

【欠品は印象に残る】
 基本的に、欠品は非常に印象が大きいというのがあります。
 小売において、欠品と言うのは非常に店の印象を悪くさせる。
 他の物があったとしても、自分の買いたい商品がないと、品揃えがないと、他の品ぞろえがあったとしても、商品がないお店となってしまう。

 これに近いことが起きる。

 1つの商品の品切れが、他の商品の品切れを連想させる。
 そのため、前倒しの購入が起きる。
 この前倒しの購入が厄介だ。
 彼らに買いだめの自覚は当然ない。
 カップラーメンを毎日1個買っていたのを、4日分4個を1回で、まとめ買いしても、買いだめとは感じないだろう。

【実際に起きているのは買いだめではなく品切れ】
 地震後数日間で売上が急増する一方で、供給量は、10%〜30%落ちている。
 店舗の在庫なんて、もともとたがしれているから、あっという間に棚は空になる。
 当然、店舗在庫は消滅して、品物の在庫は貯まらない。

 人々が買いだめしなくても、棚から物がなくなるのは、当たり前の現象なのだ。

【一番最初に起きたのは、保存が効く食べ物】
 一番最初に起きたのは、保存が効く食べ物だ。
 米であり、カップラーメン。保存が利き、非常食になる。日常にも使える。
 あっても邪魔にならない。
 と言う訳で、多めに買ってしまう。

 米は、去年収穫されたものであり、倉庫には何百万トンもある。
 しかし、ないと困るので買われる。
 米の供給を増やすことは、簡単なのだが出来ていない。
 物流が原因と言われるが...本当の原因は不明だ。
 大量のコメの備蓄の映像と、出荷の映像があれば、比較的簡単に収まると思うのですが...

【需要激増:普通に買ってなくなる】
 乾電池は、輪番計画停電のためだ。買いだめではなく、単に必要だから買っている人も多い。
 この場合、人々の買いだめ意識はない。