岡本真夜と綾小路きみまろ 知財の活かし方と盗作への対応

 岡本真夜は盗作された側、綾小路きみまろは盗作した側という違いがありますが、これらの事件は、知財の活かし方と盗作への対応という点で、大きな勉強になったと思います。
岡本真夜の事件】
 岡本真夜は、盗作され権利を侵害されましたが、賢く立ち回ることにより、宣伝効果によりCDは売れるし、中国側のメンツを保つことにより、中国国内での評価を高め今後のビジネスへ繋げました(たぶん相当のお金も得るでしょう。万博サイドは岡本さんに使用権を払わないといけないので)。結果、侵害されましたが、利益を得ることができました(ゲームを有利に進めたと言うべきか)。
 それに対して、サラリーマン川柳を盗作した綾小路きみまろの事件の際の、第一生命保険株式会社の対応は、お粗末としかいえないものでした。
綾小路きみまろの事件】
 第一生命としては、綾小路きみまろに対して、盗作だと言って、非難したところで、どれほどの利益を得たのでしょうか?
 そして、綾小路きみまろに盗作されたことにより、どれ程の損失を得たのでしょうか?
 この場合、第一生命が取るべき対応は、綾小路きみまろとの提携です。綾小路きみまろは、中高年に人気があるわけですから、サラリーマン川柳を正式に提供し、綾小路を利用するべきでした(販促として、CDや第一生命会員限定のライブもありえたかもしれません)。
 綾小路は盗作しているわけですし、サラリーマン川柳はネタの供給源になるわけですから、駆け引きは第一生命有利に進められるはずです。
【まとめ】
 企業における特許・著作権などの知財は、活用し、利益を得ることが目的です。権利を主張することが目的ではありません。パクリに対しても、喧嘩腰になるのではなく、話を有利進めて利益を得ることが一番重要です。