中国経済は、なぜ崩壊しないのか?

 何十年も前から中国経済は崩壊すると言われていました。
 北京オリンピックの後に崩壊すると良く言われていました。


 しかし、崩壊していません。
 なぜ、でしょうか?


■崩壊の定義
 そもそも、崩壊って言っても、どんな状態のことを言っているかが不明です。
 マッドマックスの世界でしょうか?


 シリアですら経済は動いています。

 近年の経済崩壊と言えば、ベネズエラジンバブエソ連・ロシアあたりですが・・・・経済が止まっているわけではありません。
 麻痺はしました。


 ロシアあたりは、ソ連崩壊後、ドルベースで見たGDPは20分の1くらいになりました。経済が動いていても、崩壊と言って良いでしょう。
 大恐慌時代のアメリカは、GDPが半減しました。崩壊とは言えないですが、広い意味で崩壊としも良いかもしれません。


バブル崩壊後の日本経済はどうでしょうか?

 バブルの損害ダメージは大きいものでしたが、低迷はしていても、崩壊はしていません。
 アメリカもたびたびバブルを引き起こしてバブル崩壊していますが、経済自身は崩壊していません。


 バブル崩壊=経済崩壊ではないのです。

 ところが、社会評論家の多くは、経済・財務に対して知識がないので、バブル崩壊=経済崩壊としてしまいます。


 さらに、単純に負債=悪と考えているあたりがレベルの低さです。

 住宅を持っている人をイメージすると判りやすいですが。
 彼らは年収の3〜5倍の住宅ローンを持ちます。
 だからと言って、破産するわけではないのです。


 評論家は日本社会やアメリカ社会がどの程度の負債を持っているかなどの知識もなく、比較もしません。 単純に数値を持ってきて悪い・悪いと言うだけです。


 中国の場合は、日欧米のマネをすれば経済が成長するため、基礎的な成長率は高く、バブル崩壊の影響で多少の成長率低下はあったとしても、マイナス成長にはなりません。
 



■なぜ崩壊するのか?
 外貨不足や金融の不安、悪政、貿易の制限などが原因です。

 中国は貿易黒字国なので、外貨不足もありません。
 また、国が金融業界の保護、金融緩和に積極的なので、金融不安もなりにくいです。

 過剰供給による投資の失敗で、企業財務の不安が起きることはありますが、やはり金融当局が強いので、ごまかしが可能です。