H&M天神やフォーエバー21の福岡進出の意味

 H&Mは、名古屋には出店していない。
 しかし、福岡・天神には出店する。
 しかも、かなり大きい。
 路面店クラスを出す勢いだ。


 H&Mだけではなく、Forever21も、名古屋より先に福岡に出店する計画だ。
 また、アバクロは、東京・銀座の次に大阪・名古屋ではなく福岡に出店している。


 たまたまではなく、外資系小売りが共通して出した答えが、名古屋より福岡・天神優先だ。


 これは何を意味するのだろうか?
 

【お客さんの移動】

 外資は福岡>名古屋と見ているのではないでしょうか?
 経済規模では、名古屋の方がはるかに大きい。
 しかし、文化の影響力・情報発信力では、どうなんでしょう?


 福岡は、九州だけではなく、今や山口を広域商圏に取り込む勢いです。
 さらに、広島市すらも取り込む可能性すら考えられます。
(九州(約1300万人)+山口県(約140万人)+広島市都市圏(約140万人)=約1580万人)


 対して、東海の人たちは、三重の半分は大阪を、静岡の東半分は東京を見ています。
 ざっくりどのくらいなんでしょうか。ざっくり計算してみましょう。
 愛知・名古屋(約740万人)+岐阜(約210万人)+三重(約190万人)×0.5+静岡(約380万人)×0.5
 = 約1235万人 くらいでしょうか。


 単純に足しても、愛知+岐阜+三重+静岡=約1520万人 ですね。


 すでに名古屋のコアなファンの人は、大阪や東京に買い物に行かれ、持っているで、出店してもインパクトが消費者に対して、弱いとも考えられます。



【流行に敏感な福岡と振り回されずマイペースな名古屋】

 最近は改善されたそうですが、新しいファッションは東京・大阪から九州(福岡・熊本)に行って、その帰りに名古屋に寄る。
 名古屋で流行したら、東京・大阪ではすでに廃れているという皮肉的な話すらある。


 名古屋は基本的に保守的らしい。
 名古屋は大都市でありながら、新製品のテスト・マーケティングが行なわれたケースはあまりない。
 保守的すぎるためだ。
 一言で言って、参考にならない。


 そのため、初期段階にはあまり出店する意味はないだろう。


 逆に、福岡や熊本は、テストマーケティングでは、比較的早期に投入されるエリアだ。



【魅力のある福岡と魅力のない名古屋】
 グローバル化が進む近年、外資などを呼び込むために、都市の魅力が重要な指数になっています。


 イギリスの情報誌「MONOCLE」(モノクル)が誌面で発表した「世界で住みやすい都市ランキング」で、福岡市が世界で14位にだそうです。
 国内では東京が4位、京都が23位でだそうです。
 つまり、福岡は日本国内の2位。


 転勤族に対するアンケートによりますと、福岡は住みたい都市で2位?、住んでよかった都市で1位だった覚えがあります。
(確か、名古屋は、住みたくない都市でトップ3だったかな・・・・)


 福岡は、都市の魅力が、資本や店を集めている良い例なのかもしれません。



放射能地震の影響は】
 震災直後、H&Mなどは、東京を閉めて、さっさと大阪に避難しました。
 東海地震が起きる可能性が高い、名古屋は危険とみているのでしょうか?

 この辺は、どうにも判りません。
 震災の影響で、名古屋出店が流れた可能性は、あるかもしれませんが・・・やはりよくわかりません。