なぜ、復興支援予算は、あまり関係ない別の用途に使われるのか 〜流用が起きる理由

 近年、NHKスペシャルや各種報道機関により、復興支援予算が、あまり関係ない別の用途に使われるのが報道されています。
 実質、流用と言われてもしょうがないでしょう。


 では、なぜ、役所はそのような行為をするのだろうか?
 単純に倫理感がないのだろうか?
 どうにも、その辺の背景が説明されず、役人が悪さをやっているようにしか印象を受けません。


 便乗して、自らの勢力を拡大するのが目的でしょうか。
 そう言う人も居ると思いますが、基本別の理由です。


 理由は、復興支援予算が、どのように確保されたかが原因です。
 増税国債の発行で賄われる一方、
 既存の予算を削減することにより確保されているんですね。


 別の言い方をしますと、復興関連じゃないと予算が取れなくなった。


 例えば、国立競技場などの地震で壊れたものの補修。直さなければ、危険です。
 最悪の場合使用禁止です。


 直接的には被災地復興という名目には合いません。しかし、優先順で言えば高いはずです。
 当時、そして現状でも、耐震補強では、予算が通りにくいのでしょう(この点は憶測です)。 


 例えば、沖縄の工事。
 工事は単年でできる工事もありますが、複数年のあります。
 複数年の場合、毎年申請することになります。
 予算を取れない場合、工事は宙ぶらりんです。


 震災によりカットされたとしても、現場は工事を辞めるわけにはいきません。
 そのため、無理やり震災名目で予算を得るわけです。


 もちろん、予算は無尽蔵ではないので、優先順位を付けることは重要ですが。