こちらの記事「日本のSI業界でこそ、専門の技術者の必要性がもっと見直されるべきではないのか?」を読んで。
昔からある話ですが...相変わらず改善される気配がない。
【技術者の冷遇】
SI業界では、技術者が冷遇されていると一般的に言われますが...他の業界で技術者って高待遇だったかな?
トヨタは技術者の育成に力を入れるけど、高待遇ではない。中小よりもましだけど。
キャノンは5年くらい前、派遣社員がコア技術であるレンズの設計をやっていて正社員はその管理だけという事態があったような。大急ぎで、派遣社員を正社員化したけど。
もっとも、著者さんは技能の話をされてますので、給与の話は筋違いか。
いや、関係があるだろう。
日本では管理職ではないと、良い給料がもらえない。
別の言い方をすると、人(企業)を使う立場にならないと良い給料がもらえない。
給与の高低は、技術云々ではなく、人(企業)を使う立場か、どうかだ。
そして、給与と連動する評価も当然、人を使えるかどうかになる。技術ではない。
まぁ、管理職なので、当たり前と言えば、当たり前ですが、彼らが技術に対してあまりにも無関心なのが問題だ。
【コンピュータの未来について語らないSI業界の人たち】
ファッション業界の人なら、仕事でも仕事外でも、ファッションのトレンドについて語るだろう。
ゲーム業界の人なら、仕事でも仕事外でも、ゲームのトレンドについて語るだろう。
なぜなら、好きだから。
しかし、SI業界の人たちたちは、コンピュータについてあまり語らない。
語ったとしても、その理由は、お金がらみ。
彼らが技術に対してあまりにも無関心だ。理由は簡単。
そもそも文系だから。技術に関心がない。
【理系の現場志向】
理系の現場志向が、拍車をかける。
日本の理系は、現場志向で職人気質で、管理職にあまりなりたがらない。
結果、技術への関心が薄い文系の人間が管理職なり、理系をこき使う体制になる。
そして、この体制が、開発の現場に持ち込まれる。
【キャリアパスに欠陥】
理系から文系へのチェンジと、文系から理系へのチェンジは難易度が違う。
理系から文系へのチェンジのほうが遥かに容易なので、理系管理職を作ることが重要なのでしょう。
しかし、それは文系の立場を脅かすことにほかならない。
だから、そんなものを積極的には作らない。