良い会計士・税理士と、悪い会計士・税理士

 先日、会計学の教授とお食事をしました。
 その先生は、会計の専門家なのですが、経営戦略も詳しい方です。
 しかしながら、生徒の方々は、公認会計士や税理士を取るのに意識が行っていて、経営の知識に関してはあまり学びたがらないとの事(つまり、経営の知識を学ぶ時間があれば、会計の知識を学びたいと考えている)。
 これは、テストを取るには、良い考えなのでしょうが、実務ではかなり困ったことが起きます。
 中小企業の社長さんの第一の社外の相談相手は、経営コンサルタントではなく、公認会計士や税理士なのです。
 ここで良い会計士・税理士と、悪い会計士・税理士の差が大きく出ます。
 大会社も例外ではありません。また、良い会社すらも、悪くなります。
【悪い会計士・税理士】
 悪い会計士・税理士とは、経営に関する知識がないのに、変なアドバイスをする人です。財務の知識はあり、経営の知識はないので、そのアドバイスは財務の視点から見たもののみになります。
 早い話が首切りであり、教育や投資の抑制などです。
 また、財務をイジリ、利益を出しますので、本当の経営状況が判り難くなります。特に在庫と減価償却です。在庫は財務の人から見れば、資産であり、ここをイジクルと面白いように利益が出る場合があります。減価償却がないと利益は出易いのですが、技術競争で敗北する可能性があります(事実、減価償却が終わってからが利益出しの勝負の面もありますが、囚われすぎは危険です)。
 人件費や教育は、見る間に店舗・工場が荒れることがあります。
【良い会計士・税理士】
 良い会計士・税理士とは、経営の知識があり多面的にアドバイスが出来る人です。そして、自分の出来る範囲を知り、自分の範囲を超えた場合は、他のアドバイザー、コンサルティングを紹介できる人です。