TPP=アメリカとの自由貿易という意見が多いですが、他の側面もあります。
TPPはまったく新しいものではなく、既に4か国(シンガポール、ブータン、NZ、チリ)により運用されているものです。
そのため、どこまでアメリカ主導になるか、怪しいものです。
【農業の力関係】
■アメリカとの二国間FTA
砂糖の競争力: アメリカ>日本
牛肉の競争力: アメリカ>日本
との関係になります。この場合、アメリカは日本に対して、完全な自由化を求めます。
■TPP
砂糖の競争力: オーストラリア>アメリカ>日本
牛肉の競争力: オーストラリア、ニュージーランド>アメリカ>日本
との関係になります。この場合、アメリカは国内の農業を保護するために、完全な自由化を求めるか微妙ものとなります。
日本は、日本と外国の関係だけに着目して、外国間どうしの関係に無頓着だったり、えらく単純化する場合があります。
TPPは多国間交渉なので、アメリカ以外の国を巻き込んで、どれだけ有利に話を進めるかが重要なのですが、TPP=アメリカとの意識が強すぎて、上手く行くか微妙ですね。