羽田のハブ空港:実は国家間競争は、ほとんど関係ない

 韓国の空港に負けるな、中国・香港の空港に負けるな的な発想で、羽田のハブ化が議論されていますが...
 実は、国家間競争はほとんど関係ないです。
 なぜなら、政策ミスで海外で流出した分を除き、地理的用件から代替にならないから。
 例えば、広島など中国地方の人が、韓国・中国に行くのに、羽田を使いたがるでしょうか。羽田ですと、1回東に行って戻ることになるので、ほとんどの人は、福岡、関空、または韓国、中国の直通を望むでしょう。
 基本的に、羽田・成田の位置は、ハブではなくゲートウェイです。
 具体的には、北米に対するアジアの玄関という立場です(逆にアジアの人を北米に運ぶ)。
 この地位は既に築いています。
 韓国・台湾・中国・東南アジアの人たちは、成田経由で北米に行きます(その逆もしかり)。
 NWやユナイテッドに乗りますと判ります。
 羽田をハブにしても、はっきり言って、今の成田と変わりません。
 鉄道・飛行機での国内での乗り継ぎが圧倒的に便利なりますが、それは基本的に国内問題です。

PS
 都市国家であるシンガポールは、ヨーロッパ・アジアとインドネシアオセアニアを結ぶ経路上にあるので、その2点間を繋いでいます。逆に、それ以外の点はほとんど繋いでいません。
 香港も似たようなものです。
 香港経由でヨーロッパに行くのは、ハブだからではなく、そっちの方が安いから。ハブ議論より、キャセイパシフィックの企業戦略と見たほうが良いと思います。