シャープ液晶の地産地消へ

 昨日の日経新聞によりますと、シャープは、生産設備を中国企業に売却して、液晶の地産地消を進めるそうですが...
 この話も、①輸送コスト②最新工場のコスト削減効果の二つの点で判らなくもない。
①輸送コスト
 2004年代だったら、32インチテレビで20万円〜30万円代でしたが、今や5万円〜10万円代。以前は、日本で作成して、空輸しても良かったけど、現状では微妙。
②最新工場のコスト削減効果
 従来は、最新世代の工場は、製造コストの削減効果が大きかったのですが、32インチ程度のパネル生産では8世代以上はあまり変わりがないとのこと。
 とは言っても、シャープの戦略が良いとは限らない。
 中国と日本では距離が近すぎて、別の工場にする意味があるのだろうか?
 メキシコ、ブラジル、トルコ、東ヨーロッパぐらい離れていれば意味はあるが、そこまで離れると、ガラス板など部材の移動に問題がある。関連産業を含めて、全部移築するぐらいのことをしないとだめだろう。
 基本的に、工場売却によるキャッシュフロー改善や円高対策がメインで、地産地消は後付の理由のような気がする。